薬剤師2年目は転職に不利?転職時のリスクや成功させるための方法を解説

薬剤師2年目でも転職できる?メリット・デメリットや成功のポイントなどを徹底解説!

薬剤師2年目は転職に不利?転職時のリスクや成功させるための方法を解説

薬剤師として働き出して2年目になると、職場の嫌なところにも目がいってしまうものです。職場が自分に合わないからと転職を検討しても、経験不足が気になり、躊躇しているという方もいるかもしれません。

今回は、薬剤師2年目で転職するメリットやリスク、転職を成功させるポイントをご紹介します。

目次

2年目の薬剤師でも転職できるの?

「最低でも2,3年は1つの職場で働かないとモノにならない」「早すぎる」という声を聞いた方もいるかもしれません。しかし、 それはあくまで一般論であり、転職のタイミングや理由は人それぞれです。
実際、転職する薬剤師の30%は3年未満で転職するというデータもあります。就職してから2年目で離職するケースも少なくありませんので、不安を感じる必要はありません。

経験年数を問わずに薬剤師を募集している薬局やドラッグストア、病院はたくさんあります。2年目での転職であっても、希望通りの職場を見つけられるチャンスは十分あると考えてよいでしょう。

薬剤師2年目で転職するときのメリット・強み

経験が浅く若いからこその魅力もたくさんあります。転職活動では、自分の強みをしっかりアピールすることが大切です。ここからは、薬剤師が2年目で転職するメリットを確かめます。

第二新卒としてチャンスがある

薬剤師2年目の人は、基本的なビジネスマナーや知識を備えているのが強みです。薬剤師としての実務経験は浅くても、一度は社会に出ていることが評価され、早めに現場に配置できる「第二新卒」として歓迎されるでしょう。

企業によっては第二新卒を積極的に採用しています。3年目以上の薬剤師は実務経験や調剤スキルが重視されやすいので、早いうちに決断した方が良いケースもあるのです。

まだ若く柔軟性がある

2年目の薬剤師は新人同様の若さをもち、伸び代があるのも魅力のひとつです。3年目以上の薬剤師と比べて経験が浅い一方で、吸収力があるとみなされます。

また、若い薬剤師は固定概念にとらわれず、柔軟な考えを持っています。職場にもなじみやすく、新しい仕事に挑戦する意欲もある年代といえます。幅広い業務を任せられる人材として歓迎されるでしょう。

理想の職場がイメージしやすい

薬剤師、また社会人として視野が広がっているのも強みのひとつです。1年間の経験で明確なビジョンを養った薬剤師は、新卒とは違い自分に合う職場、合わない職場を見分けることができます。

自分にとって働きやすい職場を見つけるには、複数の選択肢から選ぶことが大事です。

年収アップの可能性がある

2年目の薬剤師であっても、転職に際して年収アップを叶えられる可能性はあります。
実際に働いてみて、「想定していたよりも奨学金の返済が厳しい」「昇給がほとんどないことを知った」など、給与面での不安が出てきてしまったという方は少なくありません。

薬剤師不足のエリアでは全体的に給与が高い傾向にあるほか、病院からドラッグストアへの転職など、業種を変えることで年収アップが見込めます。

薬剤師2年目で転職するときのデメリット・リスク

薬剤師2年目で転職するという場合、メリットばかりではありません。想定されるデメリットやリスクを理解した上で、ご自身にとって最適な転職のタイミングを見極めましょう。

採用担当者の多くは、長く働いてくれる人材を採用したいと考えています。そのため、2年目での転職は「すぐに退職してしまうのでは」と感じられるリスクはあるでしょう。転職の理由を、ポジティブに伝える必要があります。

また、中途採用で教育コストを抑えたいといった気持ちを持っていることも多いです。その場合、中途採用者は即戦力として期待されるため、新人と同様の研修・教育は受けられないことも考えられます。フォロー体制の有無・求められる内容とご自身のスキルとの乖離がないかなど、事前にチェックしておきましょう。

一時的に年収が下がる可能性もあります。昇給率やボーナスの額など、ご自身でよく確認し、納得できる条件かどうか冷静な見極めが必要です。

薬剤師2年目の転職判断基準とは?

転職を考え始めたとき、自分の状況を客観的に把握することで、転職すべきかどうか判断しやすくなります。以下の3つのポイントから、自分や職場の状況を考えてみましょう。

まず、労働条件です。処方箋枚数・残業時間・休みのとりやすさなどはどうでしょうか?労働条件に不満がないのであれば、転職を見送るか、同等の労働条件の職場が見つかるまで時間をかけて探すべきかもしれません。

次に、給与はどうでしょうか?現在の給与だけでなく、昇給やボーナスなど、広い視点で考えてみます。給与が平均よりも低い、昇給が見込めないなどであれば、早めに転職を考えても良いでしょう。

人間関係の悩みは、転職に繋がりやすいです。「なんとなく合わないな」程度の人は、どの職場にもいるものですが、パワハラやセクハラを受けている場合には、心身に大きな負担がかかってしまいます。ご自身のためにも、躊躇せず転職活動を始めましょう。

薬剤師2年目の転職成功のために気をつけたいポイント

転職のチャンスは多くあるものの、そう簡単には転職できません。退職、転職を繰り返さないためにも、注意して転職活動に取り組みましょう。

ここからは、薬剤師2年目の人が転職を成功させるポイントを解説します。

退職理由はポジティブに伝える

転職活動では、必ず離職した理由を聞かれます。特に、2年目で転職を決意するにはそれなりの理由があると判断されます。面接の際には、できるだけポジティブな表現で伝えましょう。

人間関係や職場の待遇に懸念があって転職するにしても、悪口や不平不満はマイナス評価につながります。「自分の個性をより活かせるところへの転職を希望している」といったように言い換えて、良い印象をもってもらえるように努めましょう。

転職したい理由をはっきりさせる

なぜ転職したいのか、はっきりとした理由はありますか?
「なんとなく辞めたい」という状態では、転職先に求めるものも決められず、次の職場でも辞めたい気持ちが出てきてしまうかもしれません。何に不満があるのか明らかにすることで、より自分に合った職場を見つけることができます。

満足のいく転職を叶えるために、転職しようと感じた理由を考えてみてください。

転職先に求める条件を明確にしておく

経験が浅いからといって、慌てて転職先を決めてはいけません。長く働くためにも、労働条件は吟味する必要があります。

就職先を探す前に、まず転職で何を求めるのか、何を優先するのかを明確にしておきましょう。これだけは譲れないという条件を設けておくと、転職先を選びやすくなります。

転職が決まるまで今の職場で働く

転職先が見つからない可能性も考えて、勤めている職場を辞めずに転職活動をするのが大切です。

最初に仕事を辞めてしまうと、資金面、精神面で余裕を失い、無理な条件でも妥協してしまいます。長く働ける職場を選ぶためにも、余裕を維持した状態で転職活動に取り組みましょう。

焦って決めない

「すぐにでも転職したい!」と思っていたとしても、焦って決めてはいけません。実際に入職してイメージと違っていたからと、短期間のうちに転職活動を繰り返せば、採用担当者から良い印象を持たれにくくなってしまいます。転職は悪いことではありませんが、回数が多すぎれば不審に思われる可能性は高いです。

自分の希望に合う職場なのかどうかを、落ち着いた気持ちで見極めるようにしましょう。

将来を見据えたビジョンを持つ

「ビジョン」と聞くと、仕事上の目標などを想像するかもしれませんが、ご自身のライフスタイル全般を見据えて考えてみましょう。
認定資格を取りたい、転勤で色々な土地に住んでみたい、子育てと仕事を両立させたいなど、自分が希望する働き方はイメージできていますか?イメージした上で、条件の優先順位を考えてください。

妥協できる点も考えておく

全ての条件が完全にぴったりと合う職場というのは、なかなか見つかりません。
給与、ボーナス、昇給率、労働時間、休みの取りやすさ、通勤距離や時間、福利厚生など、人それぞれ重視する点もあれば気にならない点もあるでしょう。優先順位をつけ、妥協してもよい点を持っておくと、スムーズにかつ満足度の高い転職が可能です。

転職先の実情をできるだけ調べる

転職活動をする際には、紙面上の条件だけを見るのではなく、実情を聞いてみることをおすすめします。平均勤続年数、平均残業時間、育休取得率、有給休暇消化率などを具体的な数値で聞くことができれば、イメージしやすくなるでしょう。
制度はあっても活用されていないということも少なくないため、見学の際などに聞いてみるのがおすすめです。

面接の練習をする

「聞かれたことに対して、正直に答えれば良いから」と面接の練習をしない方もいるのですが、希望通りの転職を叶えるためには、しっかり対策すべきです。
面接の短い時間の中で、ご自身のアピールポイントをしっかり伝え、「職場のニーズに合う」などポジティブな印象を持ってもらう必要があります。職場に合わせて受け答えを変えるなど対策をとり、自信を持って面接へ挑めるようにしましょう。

転職サポートを受ける

薬剤師2年目でも転職できるとはいえ、転職理由の伝え方に工夫をしたり、転職先をしっかり吟味したりと、気をつけるべき点はあります。一人で悩まず、転職サポートを受けるのが、転職成功への近道です。求人探し・面接練習などでサポートを得られますので、転職エージェントを活用しましょう。
なかでも「ヤクジョブ」は、薬剤師専門の転職エージェントです。業界の求人情報が豊富で、薬剤師の転職に特化したコーディネーターのサポートが受けられるのが魅力です。

転職なら薬剤師に特化したエージェント「ヤクジョブ」へ

転職をお考えの場合は、自分の希望やキャリアプランを明確にし、条件に合う転職先を探すために、プロにマッチングを任せてみませんか?
ヤクジョブ」なら、薬剤師の転職を専門に扱うエージェントのため、自分でも気がついていないような魅力を引き出し、より良いアピールに繋げるサポートをしてくれます。職務経歴書のチェックや面接の練習も担当してくれるため、自信を持って転職活動を進めることが可能です。

薬剤師2年目で転職したいときによくあるQ&A

2年目で転職を考える薬剤師がよく抱える疑問についてお答えします。

1:2年目の薬剤師に求められるスキルは?

2年目の薬剤師の場合、社会人としての基本的なマナーがあり、患者や医療スタッフと円滑に会話ができることなどが求められます。薬剤師としての高度な知識や経験が求められることは、多くありません。

もちろん、薬の知識や服薬指導の経験などが豊富であれば、プラスアルファで評価のポイントになりますが、実力以上のアピールは不要です。

関連記事

薬剤師の就職・転職先は非常にバリエーションが多いです。薬剤師の資格を持っていることで、さまざまな道が開けます。 とはいえ、同じ「薬剤師資格保持者」であっても、職場によって求められるスキルは変わります。希望の職種につくためには、必要なスキル[…]

2:パート・派遣として転職するのはあり?

パートや派遣としての転職も問題ありません。
ただし、パートや派遣の場合、即戦力となる人材を求められることが多い点は注意が必要です。調剤や鑑査の基本的なスキルがあり、服薬指導の経験があるなど、即戦力をアピールできる材料があれば、希望に沿った転職が叶うでしょう。

3:薬局・ドラッグストアから一般企業に転職できる?

一般企業への転職は、薬局やドラッグストアと比較すると狭き門ではありますが、転職できる可能性はあります。薬剤師としての実務経験が活かせる場合もあるため、根気強く活動することが大切です。
英語力やPCスキルが求められることもあるため、アピール材料を用意するとよいでしょう。

4:薬剤師の転職に適した時期・タイミングはいつ?

基本的に、求人が多くなるタイミングは決まっており、ボーナス支給後(7月・1月 )、または年度はじめのに備えた3月です。条件面を比較検討しやすいため 、この時期の転職はおすすめといえます。
8〜10 月頃は比較的求人が落ち着いている時期ではありますが、ライバルが少なくゆっくり検討できる点はメリットです。

5:薬剤師の転職活動にかかる期間はどのくらい?

求人によりますが、スムーズにいけば2〜3週間程度、複数の求人に応募した場合でも1〜2か月程度で採用が決まるのが一般的です。
転職したい時期が決まっている場合、あまり早すぎる時期から転職活動をする必要はないといえます。

関連記事

「薬剤師の転職時期はいつがベスト?」「今の職場に迷惑をかけないように辞めたい…」「未経験の業界に転職したいけど、タイミングが分からない」と悩んでいる薬剤師の方もいるかもしれません。 薬剤師などの医療職は求人が多く、いつでも転職できると[…]

6:ブランクがある薬剤師2年目の再就職は難しい?

一般的には1〜2年程度のブランクであれば問題なく就職できますが、2年目薬剤師でブランクが長い場合は、再就職が難しくなる可能性があります。
「ほとんど実務経験がない」と捉えられ、給与面などで不利になるかもしれません。より良い条件で転職を叶えるため、就業した状態で転職活動をおこなうことをおすすめします。

7:薬剤師から別の職業(異業種)に転職するのはあり?

一般的に、異業種への転職は簡単ではありません。転職(中途採用)は経験者が 有利であるため、入念な下調べをおこなう必要があります。薬剤師としての経験がどう活かせるか、なぜその業種へ転職したいのかなど、ご自身の強みをしっかり理解しアピールできるようにしましょう。

関連記事

薬剤師の職場として、調剤薬局やドラッグストアをイメージする人も多いでしょう。しかし薬剤師の資格を活かせば、企業内薬剤師や公務員など異業種への転職を目指すことも可能です。 今回は異業種へ転職したい薬剤師に向けて、おすすめの転職先を紹介し[…]

薬剤師が異業種に転職するメリットとは?おすすめの転職先7選

まとめ

薬剤師2年目で転職するのは早すぎると、マイナスイメージをもつ人は多いかもしれません。しかし、 ある程度の実務経験を持つ中途採用者として、もしくは今後の伸び代を評価されてなど、転職できるチャンスは十分にあります。

いつまでも迷っていては、貴重なチャンスを失いかねません。転職したいという気持ちがあるのであれば、思い切ってアクションを起こしてはいかがでしょうか。転職エージェントも賢く活用して、自分にとって働きやすい職場への転職を目指しましょう。

薬剤師の”転職”をお考えの方へ

  • 薬剤師の公開求人数50,000件以上!ヤクジョブの「サービス」についてご説明します。
  • 薬剤師専門だから出来る!面接の相談や履歴書の書き方など「失敗しない転職活動」のお手伝いをします。
  • 薬剤師業界に精通した専任キャリアアドバイザーが、「あなたの希望にあった求人」をご紹介します。

無料転職サポートに登録する