薬剤師として働き出して2年目になると、職場の嫌なところにも目がいってしまうものです。職場が自分に合わないからと転職を検討しても、経験不足が気になるかもしれません。
今回は、薬剤師2年目で転職するメリットやリスク、転職を成功させるポイントをご紹介します。
2年目の薬剤師でも転職できるの?
薬剤師1年目は仕事を覚えるのに精いっぱいでも、2年目になると少し余裕が出てきます。職場に疑問を感じ、自分の可能性に不安を抱く人は多いのではないでしょうか。
まずは、薬剤師2年目で転職できるかどうか解説します。
薬剤師2年目での転職は意外と多い
薬剤師2年目での転職は早いという印象をもたれがちですが、転職する薬剤師のうちの30%は3年未満で転職することが多い傾向にあります。就職してから2年目で離職するケースも多く、不安を感じる必要はありません。
3年間は同じ職場で働くべきという意見は、あくまでも一般論です。転職をする理由やタイミングは一人ひとり異なります。薬剤師2年目で経験が浅くても、転職する必要を感じているのであれば、前向きに考えましょう。
薬剤師2年目でも転職できる可能性は十分にある
厚生労働省の「職業別一般職業紹介状況」によると、薬剤師の有効求人倍率は1.89倍です。全職種の有効求人倍率1.15倍と比較しても、ニーズが高いと分かるでしょう。
実際に、経験年数を問わず薬剤師を募集している薬局やドラッグストア、病院はたくさんあります。2年目での転職も、うまくいくチャンスは十分にあると考えて良いでしょう。
出典:「職業別一般職業紹介状況(令和4年7月分)」(厚生労働省)
薬剤師2年目で転職するときのメリット・強み
経験が浅く若いからこその魅力もたくさんあります。転職活動では、自分の強みをしっかりアピールすることが大切です。ここからは、薬剤師が2年目で転職するメリットを確かめます。
第二新卒としてチャンスがある
薬剤師2年目の人は、基本的なビジネスマナーや知識を備えているのが強みです。薬剤師としての実務経験は浅くても、一度は社会に出ていることが評価され、早めに現場に配置できる「第二新卒」として歓迎されるでしょう。
企業によっては第二新卒を積極的に採用しています。3年目以上の薬剤師は実務経験や調剤スキルが重視されやすいので、早いうちに決断した方が良いケースもあるのです。
まだ若く柔軟性がある
2年目の薬剤師は新人同様の若さをもち、伸びしろがあるのも魅力のひとつです。3年目以上の薬剤師と比べて経験が浅い一方で、吸収力があるとみなされます。
また、若い薬剤師は固定概念にとらわれず、柔軟な考えを持っています。職場にもなじみやすく、新しい仕事に挑戦する意欲もある年代といえます。幅広い業務を任せられる人材として歓迎されるでしょう。
理想の職場像がイメージしやすい
薬剤師、また社会人として視野が広がっているのも強みのひとつです。1年間の経験で明確なビジョンを養った薬剤師は、新卒とは違い自分に合う職場、合わない職場を見分けることができます。
自分にとって働きやすい職場を見つけるには、複数の選択肢から選ぶことが大事です。
薬剤師2年目で転職するときのリスク
薬剤師が2年目で転職するデメリットやリスクを避ける対処法を見ていきます。転職のメリットとデメリットを比較したうえで、職を変えるタイミングを見定めましょう。
退職リスクを懸念されてしまう
2年目で転職するということは、次の職場でも早期退職してしまうのではないかと思われがちです。
転職が続くとさらに印象が悪くなり、今後のキャリア形成にも支障をきたします。転職活動では、なぜ今回転職したいのか、転職後のビジョンなどを前向きに伝えて、企業側が抱く不安を払拭しましょう。
十分な教育を受けられない可能性がある
社会人経験のある第二新卒は、企業から即戦力として期待されます。新卒のように研修や教育が受けられないケースもあることに注意しましょう。
薬剤師2年目では実務経験が不足しているものの、基礎的な知識や技術があると判断されて、業務をいきなり任される可能性があります。入社後のフォロー体制を事前にしっかりチェックしておき、無用なトラブルを避けましょう。
年収が下がる可能性もある
2年目の薬剤師がもつ実務経験やスキルは武器になりません。そのため、転職で年収が下がる可能性もあります。一からのスタートとなるため、一時的に年収が下がる可能性は高いと考えましょう。
特に、異業種に転職した場合は、年収が下がる傾向があります。入職後に後悔をしないためにも、求める条件や優先順位をしっかり固めてから臨みましょう。
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2年目の薬剤師がうまく転職する方法
転職のチャンスは多くあるものの、そう簡単には転職できません。退職、転職を繰り返さないためにも、注意して転職活動に取り組みましょう。
ここからは、薬剤師2年目の人が転職を成功させるポイントを解説します。
退職理由はポジティブに伝える
転職活動では、必ず離職した理由を聞かれます。特に、2年目で転職を決意するにはそれなりの理由があると判断されます。面接の際には、できるだけポジティブな表現で伝えましょう。
人間関係や職場の待遇に懸念があって転職するにしても、悪口や不平不満はマイナス評価につながります。「自分の個性をより活かせるところへの転職を希望している」といったように言い換えて、良い印象をもってもらえるように努めましょう。
転職先に求める条件を明確にしておく
経験が浅いからといって、慌てて転職先を決めてはいけません。長く働くためにも、労働条件は吟味する必要があります。
就職先を探す前に、まず転職で何を求めるのか、何を優先するのかを明確にしておきましょう。これだけは譲れないという条件を設けておくと、転職先を選びやすくなります。
転職先が決まるまで今の職場で働く
転職先が見つからない可能性も考えて、勤めている職場を辞めずに転職活動をするのが大切です。
最初に仕事を辞めてしまうと、資金面、精神面で余裕を失い、無理な条件でも妥協してしまいます。長く働ける職場を選ぶためにも、余裕を維持した状態で転職活動に取り組みましょう。
転職サポートを受ける
薬剤師2年目は就職先を厳選する必要があります。一人で悩みを抱え込まず、転職サポートを受けるのが成功の近道です。求人探しや転職活動のサポートをしてくれる転職エージェントなどの利用も検討しましょう。
なかでも「ヤクジョブ」は、薬剤師専門の転職エージェントです。業界の求人情報が豊富で、薬剤師の転職に特化したコーディネーターのサポートが受けられるのが魅力です。
プロにマッチングを任せれば、自分の希望条件に合う転職先を探しやすいでしょう。薬剤師2年目で転職にお悩みなら、どうぞお気軽に「ヤクジョブ」にご相談ください。
まとめ
薬剤師2年目で転職するのは早すぎると、マイナスイメージをもつ人は多いかもしれません。ですが、若さを魅力に変えれば、チャンスは十分にあります。
いつまでも迷っていては、貴重なチャンスを失いかねません。思い切ってアクションを起こしてはいかがでしょうか。転職エージェントも賢く活用して、自分にとって働きやすい職場への転職を目指しましょう。