薬剤師は転職しない方がいい?転職するべき人・しない方がいい人の3つの特徴を解説

厚生労働省によると、2023年2月時点における有効求人倍率が全職種では1.27倍であるのに対し、薬剤師は2.27倍であることから、薬剤師は人材不足であることがうかがえます。

出典:「令和5年2月 一般職業紹介状況」(厚生労働省)

しかし、将来的に薬剤師の供給は需要を上回ると予測されているため、転職を検討する人は、今後の転職市場を踏まえたキャリア形成を考えることが大切です。

本記事では、「転職しない方がいい薬剤師」と「転職した方がいい薬剤師」の特徴を解説するとともに、薬剤師の転職に適した相談先を紹介します。

また、薬剤師の将来性について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

【薬剤師の将来性】今後の動向やキャリア形成の方法を解説

転職しない方がいい薬剤師の特徴3つ

まずは、転職に失敗する可能性がある薬剤師の特徴について見ていきましょう。

転職したい理由が曖昧

転職理由が明確ではない場合、転職後のミスマッチが起こりやすくなります。

転職理由は、面接でも必ずと言ってよいほどに質問されることが多い項目です。今の仕事・職場への不満がある場合は、以下のように前向きな内容へ変換しておくと面接時にも役立ちます。

・給与が低い→昇給が望める職場に移りたい
・教育制度が整っていない→スキルアップのため、研修体制が整った環境で働きたい
・ワークライフバランスが維持できない→年間休日数や有給取得率が充実している職場で家庭と仕事を両立したい

なお、転職先に求める条件が厳しすぎると、転職活動が難航するリスクが高まります。自分にとって譲れない条件を熟考し、優先順位を決めることで転職活動をスムーズに進められます。

人間関係が理由で転職を考えている

人間関係の悩みは、薬剤師に多い転職理由のひとつです。人間関係が良好でないと、精神的なストレスを感じやすくなります。

しかし、転職したい理由が人間関係の場合は、対策することで退職せずに済むケースも少なくありません。

人間関係の悩みは、どの職場でも起こり得る問題です。転職先でも発生する可能性が十分にあります。安易に判断せず、まずは効果的な解決法がないか探ってみましょう。例えば「上司・同僚へ相談する」、「異動・転勤希望を出す」といった方法があります。

ただし、パワハラや周囲からのプレッシャーで追い詰められ、心身に影響が出ているならば、転職を検討したほうが良いケースもあります。

「年収を上げたい」だけで転職を考えている

仕事内容や人間関係に不満がなく、給料のみに不満がある場合は、今の会社で昇給を目指したほうがよいでしょう。

転職で必ず年収がアップする保証はありません。年収が上がっても、残業が多かったり、福利厚生が充実していなかったり、人間関係がうまくいかなかったりする可能性もあります。

また、収入に見合う実務経験とスキルがなければ、転職で年収が下がるケースは多いです。

転職すべきかどうかは、会社に求める条件について、現職と転職先候補企業を比較しながら決断しましょう。

転職した方がいい薬剤師の特徴3つ

それでは、どのような薬剤師が転職すべきなのでしょうか。次の3つの特徴があげられます。

転職して実現したいこと・目標が明確になっている

薬剤師の資格が活かせる職場は、病院や調剤薬局、ドラッグストアだけではありません。製薬企業や食品・化粧品メーカー、行政機関など、多方面にわたります。

挑戦したい職種や仕事があるにもかかわらず、今の職場で実現できない薬剤師は、ぜひ前向きに転職を検討してみましょう。自己分析や業界研究を重ねたうえで、明確な目標・目的を持って行う転職は、モチベーションアップや仕事のやりがいにつながります。

自分の希望に合った職種や職場が早く見つかれば、将来のビジョンがより明確になり、理想のキャリアプランを歩みやすくなるはずです。

適正な評価を受けられていない

今の職場で実力や成果に見合った評価が得られていないと感じる場合は、転職の検討をおすすめします。人事評価は、自分自身がコントロールできる領域にありません。適正な評価を受けられていない環境では、モチベーションにも悪影響を及ぼしてしまうでしょう。

一般的に、薬剤師は業務量が多い傾向にあります。調剤業務や服薬指導では、限られた時間の中で処方箋の内容に問題がないか確認し、患者さん一人ひとりにあわせて薬の説明を行わなくてはなりません。

また、調剤薬局やドラッグストアの場合、収益確保のためにかかりつけ薬剤師の指名や売り上げにノルマが課されるケースもあります。

業務負荷に耐えながら一定の成果を上げていたとしても、なお「給与が相場と比べて著しく低い」「昇給がない」といった場合は、正当な評価を受けていない可能性があります。同僚と比較して待遇が低いと感じるときも同様です。

このような場合は、適正な評価を受けられる職場へ転職することを検討しましょう。

入職前に聞いていた労働条件と異なる

勤務時間や業務内容、責任の重さなど、採用時に提示された労働条件が実際と違えば、不信感を抱いてしまうのは自然なことです。たとえ入職時に労働条件を確認していたとしても、このような事態は起こり得ます。

慢性的な人手不足のほか、近年では薬局同士の合併も増え、入職時と労働環境や待遇が変化してしまうケースも見られます。その影響で長時間労働や残業が常態化すると、肉体的・精神的に過重な負担がかかります。

解決策として、上司に改善を掛け合ってみる方法があげられます。それでも折り合いがつかない場合は、転職で職場を変える決断を下すのも良いでしょう。

薬剤師が転職するか悩むときの相談先

転職に関する悩みを解決する鍵は、薬剤師業界に詳しい第三者に相談することです。ここでは、薬剤師が転職に悩んだ際の相談先を2つ紹介します。

薬剤師専門の転職エージェント

薬剤師の転職であれば、薬剤師業界に特化した転職エージェントに相談するのが最善策です。キャリアプランの相談から選考対策、企業とのやりとりなどをまとめてサポートしてくれるため、初めて転職する人や転職でお悩みの人にもおすすめです。

薬剤師専門の転職エージェント「ヤクジョブ」なら、非公開求人を含め、7,000社・40,000件以上の薬剤師求人を扱っており、幅広い職種・業種の中からあなたに合った求人情報をご提案できます。

正社員のほか、派遣やパート、アルバイトなど、すべての雇用形態に対応しているため、ご希望の条件やキャリアプランに合った求人が見つかるでしょう。転職すべきかお悩みの人は、ぜひ一度ご相談ください。

各自治体の薬剤師会

各都道府県の薬剤師会でも、薬剤師求人の情報提供を通じて転職活動を支援しています。薬剤師会によっては転職者への相談も行っていますが、主なサポート内容は地域の求人検索や紹介です。

そのため、基本的に1人で転職活動を進められる人向けの相談先だといえます。もし履歴書の書き方や面接対策など、転職活動のサポートを受けたいのであれば、転職エージェントの活用を検討してみましょう。

まとめ

将来的な薬剤師の供給過多を踏まえ、今後、薬剤師の転職ではキャリアプランを見据えた仕事選びが求められます。ただし、安易な転職はミスマッチを起こすリスクもあるので、注意が必要です。

以下は、転職を前向きに検討した方がいいケースです。

・明確な転職理由がある
・今の職場で適正な評価を受けていない
・入職前に聞いていた労働条件と異なる

転職に関して悩みがある場合は、第三者に相談することが大切です。キャリアプランの相談や面接対策などのサポートを受けたい人は、転職エージェントを積極的に活用しましょう。

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