薬剤師が転職面接を受ける際の服装は?「私服でお越しください」と言われたときはどうすればいい?

「薬剤師の転職面接を受けるときの服装って?」「私服でお越しくださいって言われたんだけど何を着ていけばいいの?」と悩んでいる方もいるかもしれません。

転職面接時の服装は、求職者の印象を決定づける重要な要素のひとつです。特に薬剤師は患者やお客さんと接する機会が多い職業のため、見た目の印象はとても大切です。

この記事では、薬剤師の転職時の面接はスーツが基本、男女別の面接時の身だしなみポイント、「私服でお越しください」と言われたらどうすればいいかについて、ドラッグストア勤務経験のある元病院薬剤師が解説します。

この記事を読めば、薬剤師が転職面接を受ける際の服装についての悩みがなくなります。ぜひ、最後まで読んでください。

薬剤師の転職時の面接はスーツが基本

薬剤師は、患者やお客さんと接する仕事である上に、業務は利用者の健康および生命・身体に直結するものです。

そのため、転職面接時の服装は、職種を問わず、医療従事者に相応しい清潔感やマナーが求められます。

最適なのはスーツです。派手な色はできるだけ避け、ブラックやネイビー、グレーなどの落ち着いた色合いで清潔感のあるスーツを選ぶようにします。女性はジャケットを着ていれば、ワンピースでもOKです。

服装を選ぶときには、面接官が見ているのは服装の良し悪しだけではないことにも注意を向けましょう。面接官は、面接でその人の持つ「人柄」や「価値観」という内面を見たいのです。着ている服装に汚れやシワがあったり、ボサボサの髪の毛、爪や髭が伸びたままだったりすれば、それだけで「不衛生」で「だらしない」というイメージを与えてしまいます。さらにメイクも控えめに、ネイルも避けたほうが良いでしょう。

靴やカバンも服装の一部です。靴はきれいに磨き、カバンはベーシックな色とデザインのものを持ちましょう。忘れがちなのが面接時にメモを取る手帳やノートなどの小物類です。普段から使っている物にこそ、その人の「人柄」や「価値観」が表れます。

【男女別】面接時の身だしなみポイント

ここでは、転職面接時の身だしなみのポイントを、男女別に解説します。

女性薬剤師の場合

女性薬剤師の面接時の身だしなみポイントは、以下の通りです。

【面接時の身だしなみポイント(女性薬剤師)】

項目ポイント
スーツ黒・紺・グレー・ベージュなどのベーシックカラー。シンプルで清潔感のあるデザインのもの。シワ・汚れはNG。
スカート起立時に膝が半分ほど隠れ、着席時に膝上5cm以内になるもの。スリットの深いものやフレアスカートは避ける。
パンツフレアパンツは、ヒールの真ん中にパンツの裾がくる程度。ストレートパンツは、ヒールのかかとが隠れるくらい。
インナー淡い色を選ぶ。年齢によっては、シャツではなくスーツ用Tシャツやカットソーでもよい。
ストッキングナチュラルベージュ。タイツや柄入りはカジュアルすぎるのでNG。
ブラックのプレーンなローヒールパンプス。ヒールの目安は5cm程度。汚れやかかとのすり減りは要チェック。
カバンベーシックカラーでA4サイズの書類が入るビジネスバッグが基本。自立するものが好ましい。ブランドロゴの目立つものはNG。
髪の毛 長い場合は低い位置でまとめる。短い場合でも、お辞儀したときに顔にかからないようにしておく。髪色が明るすぎるのはNG。
メイクノーメイクは避け、ナチュラルで健康的なメイクを心がける。ポイントメイクは控える。
目立つネイルはオフ。短く切りそろえておく。
アクセサリー結婚指輪以外は不要。
におい食べ物やたばこ、香水などのにおいはさせない。口臭ケアもしておく。

ジャケットのボタンはすべて留めておくのが基本です。女性のスーツは、全部のボタンを閉めたときに形がきれいに出るようにデザインされているからです。1つボタンスーツはウエストが絞られていて、カジュアルな印象になるので、できれば面接時は避けましょう。また、女性は男性と違って、座るときもスーツのボタンを閉めたままです。

パンツスーツの場合は、靴を履いての丈の長さの確認をおすすめします。立ったときに、フレアパンツの裾はヒールの真ん中、ストレートパンツの場合はヒールのかかとが隠れる程度だとすっきりします。またベルトループの付いたパンツには、靴と同色のベルトを締めましょう。

白シャツにブラックスーツは新卒の就活生向きなので、年齢に相応しい社会人らしい雰囲気になるように、ホワイト・薄いブルーやピンク・クリーム色などのインナーにジャケットをスタイリングしましょう。

大学卒業時の就職活動の時に来ていたスーツを着ようと思う場合は、似合わなくなっている可能性があります。自分では気づかないこともあるので、家族や友人にチェックのお願いをしましょう。

靴はきちんとした印象のものであれば、装飾が多少付いたものでも大丈夫です。カジュアルなイメージのオープントゥやサンダル、ミュール、スニーカーなどは避けてください。面接数日前に確認し、磨いて艶を出しましょう。靴擦れしないように、新しい靴は避けましょう。

カバンは、リボン付の可愛らしいもの、一見してブランド品と分かるロゴのあるものはおすすめできません。髪の毛は、華やかすぎるカール、明るすぎる染色などはNGです。

面接で好印象のメイクと、自分を魅力的に見せるためのメイクとは違います。面接は「薬剤師として仕事をする自分」を売り込む場です。「仕事をする自分」のイメージを損なわないように、印象を下げないように気をつけましょう。アイシャドウや口紅などのラメは厳禁です。

余計なにおいを醸し出さないことも面接の場合には大切です。食べ物やたばこ、香水などにおいが付いたままにならないように気をつけましょう。また口臭ケアもしておくと安心です。

男性薬剤師の場合

男性薬剤師の面接時の身だしなみポイントは、以下の通りです。

【面接時の身だしなみポイント(男性薬剤師)】

項目ポイント
スーツ 黒・紺・グレーなどのビジネススーツ。シワ・汚れはNG。身体のサイズに合うものを着用。
ワイシャツ白が基本。袖口は、スーツの袖から1〜1.5cmほど出す。ボタンの割れ・糸のほつれに注意。
ネクタイ 無地またはシンプルなデザイン。色で熱意(エンジ系)や清潔感(青系)をアピールしても良い。
ベルトバックルがシンプルなものを選ぶ。色は靴と合わせる。革の手入れをしておく。
靴下黒、またはスーツと同系色。
 黒またはこげ茶。ただし、明るい茶色や先のとがったデザインは避ける。かかとのすり減りはメンテナンスしておく。磨いて艶を出しておく。
時計 ベルトが金属製または革製のもの。
カバン 靴と色を合わせる。A4サイズの書類が入るビジネスバッグが基本。自立するものが好ましい。
髪の毛 前髪や襟足が長すぎるのはNG。整髪料で過度に立たせるのもダメ。髪色は明るすぎないようにする。
 きれいに剃っておく。デザイン髭は整えてあってもNG。
 短く切りそろえておく。
におい 食べ物やたばこ、香水などのにおいはさせない。口臭ケアもしておく。

ワイシャツは基本が白なので、ジャケットとの組み合わせで年齢にマッチした雰囲気が出れば大丈夫です。スタンダードなジャケットは一番下のボタンは「飾りボタン」なので、留めずに着用します。

また、椅子に座るときには、基本的にすべてのボタンを開けます。閉めたままだと、窮屈で動きづらいからです。「お座りください」と勧められたときに、自然にボタンを開けて着席します。

ポケットの蓋(フラップ)は、屋外では外に出し、室内では中に入れるのが、正式なマナーです。自分の身体に合ったサイズであるかどうかを確認し、アイロンなどでシワをとりましょう。

スーツと靴は面接前に一度は合うかどうかを見ておくと安心です。靴は、明るい茶系のキャメル色や個性的な飾りがあるものやつま先が極端に尖ったものは控えます。かかとのすり減り具合も確認し、しっかり磨いておきましょう。靴擦れが起きないように、新しい靴は避けるのが良いでしょう。

カバンは社会人らしいデザインのものにします。前髪や襟足が過度に伸びている、ヘアスタイルがツンツン立っている、染色が明るすぎる場合はNGですので、注意しましょう。

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「私服でお越しください」と言われたらどうすればいい?

ここでは、転職面接で「私服でお越しください」と言われた場合に選ぶべき服装と、避けるべきNGな服装について解説します。

オフィスカジュアルを選べばO.K.

スーツで行くのは面接官の意図を無視することになるので、指定に沿って無難な服装を考えましょう。それでもビジネスシーンでは浮かない私服が基本で、「オフィスカジュアル」を選べばO.K.です。

ファッションには人となりがあらわれるので、面接官はパーソナリティを見たいのです。スーツだと指示に従えない人材とも見られる可能性もありますし、リラックスした雰囲気で話したいという会社の意向もあるので、指示に従って服装を選びましょう。

女性であれば、ジャケット+ブラウス+膝丈スカートかパンツ、足元はナチュラルベージュのストッキング+パンプスでまとめるのが基本です。ジャケットの代わりにカーディガンでも良いでしょう。派手な色合いは避けるようにします。

男性の場合は、スーツ以外のジャケット+薄い色のワイシャツかカットソー+スラックスが良いのではないでしょうか。足元は、黒またはスラックスの色に合わせた靴下+革靴でまとめます。

やや保守的な考えの人事担当者が多いと思われるので、落ち着いた雰囲気をイメージしましょう。スーツに準じた服装、インナーを変える感じを想定すると良いまとめ方ができます。

カジュアルすぎるファッションはNG

ジーンズやTシャツ、トレーナーなどカジュアルすぎるもの、半袖短パン、短すぎるスカートなど過度な肌の露出のあるものもビジネスの場には合いません。アクセサリーは控えめに、結婚指輪と腕時計程度に留めましょう。派手な髪飾りも避けるようにします。香りの強い香水はマナー違反です。

「私服で」と言われてもビジネスシーンであることには変わりありません。個性的なファッションや過剰なお洒落はせずに、薬剤師という職業に相応しい服装を選び、信頼できる人材であることをアピールしましょう。

まとめ

この記事では、薬剤師の転職時の面接はスーツが基本、男女別の面接時の身だしなみポイント、「私服でお越しください」と言われたらどうすればいいかについて、解説しました。

転職面接時の服装は、求職者の印象を決定づける重要な要素のひとつです。特に薬剤師は患者やお客さんと接する機会が多い職業のため、見た目の印象はとても大切です。

面接時の服装はスーツが最適です。「私服でお越しください」と言われた場合も、ビジネスの場であることには変わりありません。落ち着いた雰囲気をイメージして、スーツに準じた服装、インナーを変える感じを想定すると良いまとめ方ができます。個性的なファッションや過剰なお洒落はせずに、薬剤師という職業に相応しい服装を選び、信頼できる人材であることをアピールしましょう。

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