病院薬剤師への転職は、倍率が高く大変難しいといわれています。そのため、自分の魅力を伝えられるような志望動機でなければ、ほかの薬剤師たちのなかに埋もれてしまい、採用面接までに至らない可能性があります。
今回は、病院薬剤師に転職したい人に向けて、魅力を存分に伝えられる志望動機の書き方をご紹介します。
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病院薬剤師に求められる人材
病院薬剤師に求められる人材として、以下の3つの特徴があげられます。
● コミュニケーション能力がある
● 幅広い業務に対応できる経験と知識を身に付けている
● 医療への貢献意欲が高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
コミュニケーション能力がある
コミュニケーション能力は、病院薬剤師にとって欠かせないスキルです。病院薬剤師は、医師や看護師などさまざまな医療従事者と連携して業務を進める必要があります。
ほかの医療従事者とうまく連携を取るためには、必要に応じて自分の意見をわかりやすく伝えたり、薬の提案を行ったりしなければなりません。
そのため、病院薬剤師の志望動機において、コミュニケーション能力をアピールすることは重要といえるでしょう。
幅広い業務に対応できる経験と知識を身に付けている
病院薬剤師は、チーム医療に携わります。薬剤選択だけでなく、薬剤の取り扱いについて他のスタッフにアドバイスしたり、処方提案を行ったり、薬の有効性について情報を提供したりと、薬の専門家としての役割が求められます。
そのため、調剤薬局やドラッグストアなどとは異なり、病棟業務、注射調剤業務、救急救命業務などを含めた幅広い業務に対応できる薬剤師としての経験や、医薬品に関する高度な知識が求められます。
医療への貢献意欲が高い
病院薬剤師は、患者に投与した薬によって、どのような効果や副作用が出ているのかをしっかり管理しなければなりません。
質の高い管理を行うには「患者にとって最適な医療を届けたい」という気持ちを持つ必要があります。常に患者の情報を把握し、整理して薬物療法に役立てようと意識することが大切です。
病院薬剤師の志望動機に盛り込みたいポイント
病院薬剤師の志望動機を書く際は、次の3つのポイントを意識することが大切です。ここでは、どのような内容を盛り込めば良いのか、具体的にご紹介します。
薬局ではなく病院を希望する理由
調剤薬局やドラッグストアではなく、病院を希望する明確な理由を書きましょう。どの業種でも通用する内容だと「別に病院でなくても良いのでは？」と思われ、選考で不利になる可能性があります。
病院薬剤師を選ぶ理由として多いのが、「チーム医療に貢献したい」「最先端の医療に触れながら薬剤師として成長していきたい」などがあげられます。
自分がそう思うようになったきっかけなども交えて書くと、オリジナリティのある志望動機になります。
その病院を選んだ理由
転職先の病院で働きたい意欲を伝えるには、「ほかの病院ではなく、自院を選んだ理由」を書くことが大事です。そのため、志望動機には必ずその病院に感じた魅力を書きましょう。
「ほかの病院よりも症例数が多いため、多くの治療について学べる」「◯◯専門薬剤師を取得するための環境が整っている」など、具体的な理由を書くことによって、採用担当者に好印象をもたらせます。
これからどう働きたいか
「自分を採用することで病院はどのようなメリットを得られるのか」「どのように貢献できるのか」などもしっかり伝えましょう。想定している働き方や目標などをわかりやすく記載することが大切です。
例えば、「◯◯専門薬剤師を取っている先輩薬剤師と一緒に働くことで、自分もその分野で専門性を磨きたい」「患者にとって最善の医療を常に考え、より良い医療を提供していきたい」など、具体的に記入します。
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【アピール別】病院薬剤師の志望動機例
志望動機をどのように書けば良いのかがわからず、履歴書の作成が進まない人もいるのではないでしょうか。ここでは、アピールしたい内容別に病院薬剤師の志望動機の例をご紹介します。
チーム医療の一員として貢献したい
私が貴院を志望したのは、チーム医療の一員として貢献したいという強い気持ちがあるためです。私は、医師や看護師など多くの医療従事者が力を合わせて患者さんの治療にあたる姿に大きな魅力を感じています。貴院では、病棟の回診やカンファレンスにも薬剤師が参加しているため、薬剤師もしっかりとチームの一人として活躍できる場が整っていると感じました。
また、栄養サポートや感染対策にも薬剤師が関わっており、チーム医療に積極的に参加している様子がうかがえます。チーム医療の一員として働くには申し分のない環境が整っており、私もこの環境下で質の高い医療を患者さんに提供していきたいと思い、志望いたしました。
幅広いスキルを身に付けたい
私は、さまざまな症状を抱える患者さんに対し、一人ひとりに寄り添ったアプローチができる薬剤師になりたいと思っています。そのため、幅広いスキルを身に付けた薬剤師になることが目標です。
貴院では、一般的な疾患から希少疾患まで、さまざまな症例の治療に携われるため、幅広いスキルを身に付けられると思いました。この環境下において、あらゆる経験を積んでいき、病院の一員として患者さんの治療に貢献していきたいと考えたため、貴院を志望いたしました。
患者に寄り添いたい
私はより多くの患者さんに寄り添った医療を提供したいと強く思っています。現職では患者さんと十分にコミュニケーションを取る機会が少なく、自分の専門性を活かして患者さんをサポートしきれていないように感じていました。
貴院では、病棟業務の時間を長く取ることで患者さんと接する機会をしっかり確保されています。不安な思いをしている人、病気が治るのかと心配している人、早く退院したいと思っている人など、一人ひとりに寄り添う薬剤師として活躍したいと思い、貴院を志望いたしました。
病院薬剤師のNGな志望動機例
病院薬剤師は倍率が高いため、いかに志望動機を作り込んでアピールできるかが重要です。しかし、志望動機に書くとかえってマイナスな印象を与える事柄もあるため注意しなければなりません。病院薬剤師のNGな志望動機の例をご紹介します。
労働条件や給与に関する志望動機
次のような志望動機を書くのはNGです。
労働条件や給与も応募する病院を決める大きな判断基準となります。しかし、たとえ事実であってもこれらのことについて書くのは避けましょう。
個人的な都合のためにこの病院を志望したと思われ、あまり良い印象を与えません。また、「同じ条件の病院ならどこでも良いのかな」と思われる可能性もあります。
「成長したい」だけの志望動機
以下の志望動機も、面接官にはあまり良い印象を与えないので避けましょう。
「成長したい」というのは一見すると積極性の現れにも見えますが、採用担当者からするとマイナスな印象として受け取られかねません。
自分が成長することを目的とした志望動機は、「うちの環境を利用したいだけでは？」「ここは学校ではないよ？」と思われてしまう可能性があります。
病院薬剤師に転職する際の注意点
病院薬剤師とほかの薬剤師職を比較したとき、病院薬剤師には「夜勤がある」「平均給与が低い傾向にある」といった特徴があります。
これらの特徴は、とくに小さい子どものいる人やスキルに不安のある人、年収にこだわりたい人にとってはデメリットとなる場合もあるため、転職を検討する際には注意点として必ず理解しておく必要があります。
夜勤がある
病院では、夜間に救急搬送されてくる患者への対応や入院患者への対応のため、薬剤師にも夜勤が求められるケースがあります。
基本的には交代で夜勤を担当することになるため、日中の時間帯と比べると薬剤師の数が少なく、規模の小さい病院などではひとりで夜勤を担当しなければならない場合もあります。調剤や監査、ほかの医療スタッフからの問い合わせ対応などをひとりでこなさなければならないため、スキルに不安のある薬剤師にとっては厳しい環境かもしれません。
また、夜勤の頻度や業務内容、手当の額は病院によってさまざまです。転職前にしっかりと情報収集し、負担なく働ける条件かどうかを確認しておくことが大切です。
平均給与が低い傾向がある
病院薬剤師の平均給与は、ほかの薬剤師職と比較して低い傾向にあることが知られています。
薬剤師の年収は職種によって異なりますが、保険薬局に勤める管理薬剤師の平均年収は約721万円、保険薬局に勤める一般薬剤師の平均年収は約472万円なのに対し、病院薬剤師の平均年収は管理職なども含めた全体で約550万円となっています。ほかの職種をみても、ドラッグストア薬剤師の平均年収は350～700万円、企業薬剤師の平均年収は245～900万円と、いずれも病院薬剤師よりも高い傾向にあります。
病院薬剤師の平均給与については、以下の記事でも詳しく紹介しています。気になる人はぜひチェックしてみてください。
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刺さる志望動機を作るなら転職エージェントに相談しよう
病院薬剤師は人気が高く倍率も高いため、志望動機を作り込んで応募しなければ採用に至ることは難しいです。しかし「どのように志望動機を書いたら良いのかわからない」と困っている人もいるでしょう。
薬剤師の転職活動をスムーズに進めたいなら、転職エージェントに相談することをおすすめします。求人情報の紹介はもちろん、履歴書の書き方や面接対策に関するアドバイスを受けられるので、初めて転職をする人でも安心です。
転職エージェントをおすすめする理由としては、以下の記事でもご紹介しています。
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まとめ
病院薬剤師の志望動機を考える際は、以下のポイントを明確にした上で書くように心がけましょう。
● なぜ病院を志望したのか
● なぜこの病院でなければいけないのか
● これからどのような働き方をしていきたいか
志望動機の書き方に不安がある場合は、ヤクジョブへのご相談がおすすめです。志望動機の添削から面接のサポートまでしっかりサポートいたします。