コーディネーターの転職レクチャー2-2 業界動向を確認する
薬剤師の転職市場動向を確認しよう
医療業界は現在過渡期を迎えていますので、薬剤師の業界動向と採用動向とは大変密接な関係があります。転職活動で求人を絞るのに必要な知識であると同時に、職務経歴書の内容審査から面接時の会話に至るまで、業界の基本的動向を当然知っていることを前提として話が進められるのです。そのため最新の業界動向知識を身につけておかないと、面接時に会話がなりたたなくなりかねません。
また薬剤師業界全般の情報収集はもちろんですが、気になる業種・職種がある場合はただやみくもに求人情報のみを見て探すのではなく、業種特有の情報も収集しながら転職活動を進めましょう。特に異業種へのキャリアシフトを目指す方は、業界動向の把握が必須となります。自分の希望する業種への理解を深めておきましょう。
業界知識の身についている方でないと、今後の薬剤師業界において転職が日に日に難しくなりつつある現実があります。応募前のリサーチは徹底しましょう。
業界動向の調べ方は大きく3つあります。
1. インターネットで調べる
業界動向を調べる手段としてとても便利なのがやはりインターネットです。国（省庁）の統計資料のほか、大手ニュースサイト、薬剤師の業界誌が運営する専門サイト、業界全体の情報をまとめてくれている独自のサイトなどが、検索で沢山みつかります。
これらを積極的に利用し現状への理解に役立てましょう。さまざまな情報にどんどん触れるだけでも、業界の全体感を把握することができます。
ただし多くの情報があるからこそ情報の選別は慎重に行い、安易にネット上の情報だけで判断しないように気をつけましょう。
2. 転職支援サービスを活用する
薬剤師専門の転職支援サービスでは、その業界の転職事情に詳しいプロが集まっています。最新の業界動向を把握した上で、転職の目的と今後のキャリアを考慮した求人情報を登録者に提供しています。
ほとんどの場合は求職者にマンツーマンで担当がつきますので、具体的なアドバイスを受けながら知りたい点を質問することができます。
インターネットは便利な反面、情報量も膨大なため、「熱心に情報を吸収しているうちどうしたら良いかわからなくなってしまった」という声が求職者からもよくあがります。そんな時にも自分の考えを整理するために、担当者と会話やメールでやりとりすることはお勧めです。
また、インターネットやニュースなどの媒体上ではなかなかつかめない情報として、実際の採用担当者の声を数多く聞いているため、業界動向の裏づけとなる実際の現場のエピソードを得ることができる点もメリットです。
3. 業界誌、雑誌、ニュースをチェックする
薬剤師の専門知識で構成される「業界誌」というジャンルでは、業界動向を調べるために役立つ情報が得られます。中には薬局・医療機関に無料配布されているものもありますので、転職を考えたら目を通す事をおすすめします。
また業界の実情を視点を変えて外側から見る意味でも、一般誌や新聞・雑誌に触れることは大切です。特に新聞や新聞社が運営するサイトは、社会人としての一般教養とされるようなニュースを必ず取り上げますので、業界がどう見られているのか、取り上げ方から世間への影響度などのニュアンスをはかる事ができます。
薬剤師の活躍フィールドが拡大しつづける昨今では、自分に関係ある業界のほかに経済や政治などの外的要因についての知識も併せて知っておくことで、より薬剤師のおかれている状況への理解が深まるでしょう。
また、無料・有料関わらず、良質な情報を得ようという気持ちをもつことが大切です。