企業訪問レポート株式会社三祐産業
調剤薬局だけに留まらず、介護、医療法人、ドラッグストア事業と元気に展開中!!
株式会社三祐産業
中央線沿線にドミナント展開している三祐産業(稲垣薬局)様。
患者さまの身近な存在でありたいという願いを実践していらっしゃる企業です。
医療をはじめ、周辺領域にも事業を展開し、地域の健康に対して、安心・安全を色濃く備えた業務を展開中です。
本社所在地 | 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-4-14 メディコープビル4F |
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業種 | 調剤薬局 |
事業所運営エリア | 埼玉県、東京都、神奈川県 |
注目したい点は、「本社と現場の距離が極めて近い」という体制作り。企業の風土となっている現場主義。
多角的な事業展開の背景にある、現在会社でお持ちの様々な魅力にせまります!!
人事インタビュー
地域密着型を実践し、在宅へも注力します!!
当社のグループでは、医療法人、ドラッグストア、介護福祉の法人を抱えています。
これにより、地域医療をトータルでサポートできるようになりました。今後の薬局事業では、当然在宅にもどんどん身を乗り出すように、業務を拡大していきたいですね。
現在、三鷹店、田無や桜町の店舗では施設を担当させていただいております。 すべて紹介で担当先が増えております。
かかりつけ薬局の本意は、一度来ていただいた患者さま、また何かあったら来たくなるような薬局づくりと思います。
社長がよく現場に伝えていることは、「自分のファンを作りなさい」という言葉。患者さまのことを知ることはもっともで、薬剤師であれば自分の言葉や気持ちを患者さまに伝えられる工夫をしていきなさい、という事なんです。
信頼感というのは、一方通行では成り立ちません。いきなり気に入っていただけることはないと思います。
数を重ねてようやく、「ああ、この薬剤師なら」と思っていただけるようになります。スタッフ一人ひとりに心がけてもらいたいですね。
目指すべき薬局は?
総合力のある薬局とでも申しましょうか。
とにかく基本的なことを当たり前のようにしないとダメだと思います。正確さ、素早さ、患者さま応対のどれが欠けてもいけません。また、個性をうまく店舗でいかせるような人員配置もそうだと思います。
調剤一本の方もいれば、いろんなアイデアを店舗内や本社に提案するのが得意な方、年配の方の応対に自信がある方、いつも患者さまのそばまで歩み寄って話をするのが好きな方…様々な個性を、その個性にあった店舗で活躍いただけるようにすれば、地域に必要とされる事プラスαの部分も作り出せるんじゃないでしょうか。
プラスのオーラ!!
患者さまが薬局をふと見た時に、ついつい入ってしまう薬局は、言うまでもなく雰囲気の良さが伝わっていると思います。別に薬局に限ったことじゃないんですが、店員同士の仲が悪い飲食店に入る人は、まずいらっしゃらないと思います。
チームワークやコミュニケーションなど、薬剤師だけが必要としない部分を大切にしないと、せっかく身につけたスキルや知識の中から伝えたいことを、患者さまのために発揮できないんです。
また、個人だけのものではなく、店舗にいるスタッフ全体で作らないといけないです。ひいては会社が、そこを大切にしなきゃいけない、ということを忘れてはいけませんよね。
向上心や学習意欲といったほかに、思いやりやいたわりを以って接することができる方に、ぜひ稲垣薬局の現場に立っていただきたいと思います。
『いつでも最善策を考えて事業を運営!!』
現在、調剤の他に介護、医療機関、ドラッグストアを展開しています。
将来性という意味では、事業単体で運営するのではなく、一緒に手を携えて運営していくというのは当初の方針と変わりません。
薬剤師は薬剤師だけの勉強しかできない、そんな環境じゃないんです。そこは当社の強みといえるんじゃないでしょうか。
また各事業も、色々な取り組みをしており、活発に運営できていると思います。
例えば、訪問入浴は1件につき40分くらいが妥当な所要時間。当社では平均60分で行えています。
利用者さまの希望していることや、また当社ができる最大限の業務を考えて、色々な工夫を取り入れています。
サービスの向上というよりも、ホスピタリティといったところでしょうか。
事業の中の取り組みを、おろそかにしないことこそ、三祐産業の持ち味と言えると思います。
写真左:
新型の分包機での作業。必要なインフラを強化していきます。
写真右: 人気の天然酵母パン
店で販売を始めてみると、結構売れ行きが良く現在では色んな店舗で販売しております。
販売するきっかけも、薬剤師のふとしたアイデアから始まりました。もちろん、OTCの品揃えや商品レイアウトも現場からの意見が多く採用されています。
現場インタビュー
違う職場を経験し、その後。
新卒当初、企業内薬剤師として就職したんです。その頃の仕事は調剤とは全く違うもので、臨検の監査を主業務として、海外商材のライセンス取得や契約面といった法務のお手伝いもしていました。
企業勤務が長い中でも、調剤への転向は、いつかチャレンジしたいことでもありました。学生の頃、薬局でアルバイトをしていて、対面型の仕事はすごく好きだったんです。
調剤への転向は、三祐産業が最初で、平成12年に入職しました。
調剤初経験は、緊張と刺激の連続で、仕事をしてみてやっぱり面白い!!そう思えたんです。業務に慣れてきた頃、実は三祐産業を離れたんです。知り合いに誘われて、他の職場に…。とにかく、違う職場を経験してみたいと強く思っていました。
3年ほど経った時に、今の会社から「もう一度、うちに来ないか」とお声をかけていただきました。
一度離れた職場からオファーをもらう事は、そうそうない機会です。ただ単純に、嬉しかったのを憶えています。社長からも肩を抱くようにして誘ってもらいました。少なくとも頼りに考えてもらっているんだな、って。
要するに出戻りなんですが、誘ってもらってからも色々悩んだのですが、もう一度、三祐産業でスタートを切ることに決めたんです。
三祐産業の「らしさ」!!
トップ-ボトムの距離が、ものすごく近い会社なんです!!
弊社は、いわゆる現場主義。社長が現場を重視し、現場にこだわりをもっていることもあるんですが。今でも時間があれば現場に顔を出したり、社員と積極的にコミュニケーションをとってくれます。
現場のスタッフも、その距離感は安心というより、感動しているところもあるんじゃないでしょうか。
指示するだけじゃなく、現場も知っているからこそ話に説得力があるんです。社長が現場主義なので、より近い位置にいるエリアマネージャーも現場に近いです。
この本社機能との距離の近さは、提言や提案の際、現場にフィードバックされる「判断の早さ」の元になっています。
現場にとって、本社が有難い存在だというのは、その早さじゃないでしょうか?
一歩を踏み出すことの大切さ!!
患者さまの生活圏は、信頼関係があっても踏み込めないところだと思います。しかし、放っておけないことだってある…。
実際にあったエピソードですが、とある患者さまのご家族から連絡をもらい、「ちゃんと薬を飲めているんでしょうか」という内容のもの。もちろん、患者さまの生活へ足を踏み入れる立場でもない。まずは電話での連絡をしてみたのですが、話を聞くと薬の飲み方を忘れてしまったとのことでした。
患者さまの生活圏には足を踏み入れませんが、ともかく行ったほうが早いと思い患者様のご自宅に向かいました。到着すると、残薬がたくさんあったんです。
この時は、矢も盾もたまらずご自宅まで向かってましたね(笑)。
開局3年目、徐々にご支持をいただけるように!!
業務上心がけていることは、常に患者さまにとって一番よい選択をすること!!
立ち上げてから3年になりますが、今では色々な相談を受ける薬局になり、本当にうれしい限りです。
先日もお電話いただいたんですが、ある凝固剤を服用されている患者さまの相談でした。野菜との食べ合わせだったんですが、結局食べないほうが良い、とアドバイスをさせていただきました。
処方された薬によって、飲み方は変わってきます。患者さまに間違いなく飲んでいただけるようにこれからもしていきたいですね。現在の取り組み
新人教育に関しては、3年目の店舗ですが、案外ルーズなところがありました。それまでは、すぐ戦力になるスタッフの配置も多く、やっと取り掛かれたという感じでしょうか。
今、その曖昧な点を何とかしようとみんなで考えています。店舗の中で取り決めをノートにまとめ情報の共有と強化を図っています。
店舗はスタッフみんなで作り上げるものなので、全員で検討できる場を、しっかり設けて進めています!!
『色んなことにチャレンジして下さい!!』
オープニングスタッフとして、新人の方と一緒にお仕事したことがあります。すごく優秀でした。途中転勤の話をうけて他の店舗で活躍していましたが、プラス調剤とは別に入力のほうも率先して覚えたそうです。
例えばパソコン入力。
もし事務さんがお休みの時に、代替が見つからない場合業務は止まってしまうので、レセコンの入力など、事務周りのお仕事も身につけたんです。
私も、小さな店舗で配属された時は、薬局業務の、薬剤師以外の仕事も全て覚えました。
小さい店舗であれば、自分で覚えなければいけないこともありますが、そのように薬剤師資格を気にせず、いろんな業務を覚えられる環境です。
店長のお仕事は、店舗のことを全て理解することから始まります。
いろんな事にチャレンジしたい方には、その大きな受け皿がありますから、ぜひ当社でチャレンジをしてみてほしいですね。
クラシスからの視点
お話の最中、社長様のお人柄をうかがい知ることが出来ました。「パワフル」「元気」「現場好き」「暖かみがある」といった、社長様がいればその場が明るくなるような印象を受けました。
こんなエピソードをいただきました。
訪問入浴も初期の頃は車も1台しかありませんでした。運転手さんがたまたま体調を崩され、結果インフルエンザだったそうです。運転手の役を担えるのはドライバーさんだけ…、このギリギリの局面においてヘルプに出たのは、何と社長さんだったそうです!!
現場好きという以前に、会社のトップとしてやれることを、率先してやりきるという姿勢をお持ちなので、従業員の方からも尊敬の気持ちと安心感を抱かれていると思いました。
会社を大切にし、スタッフを大切にし、現場を大切にする、そんなところを垣間見た気がします。
取材日:2012年8月17日