薬剤師は時短勤務できる?正社員・パート・派遣別の働き方や求人を探す方法を解説

薬剤師は時短勤務できる?正社員・パート・派遣別の働き方や求人を探す方法を解説

育児や介護、プライベートとの両立をしながら、薬剤師としてのキャリアを続けたい。そんな希望を叶える働き方の1つが「時短勤務」です。近年は短時間正社員制度や育児時短就業給付金の創設など、制度面の整備も進みつつあります。

この記事では、薬剤師が時短勤務で働くための制度の概要、働き方別の特徴、メリット、そして求人の探し方までをわかりやすく解説します。時短勤務に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

薬剤師が時短勤務で働くことができる?

薬剤師が時短勤務で働くことができる?

正社員の場合、法定労働時間は原則として1日8時間程度、週に40時間です。

時短勤務は、通常よりも短い労働時間で働ける制度のことで、所定労働時間は原則1日6時間と定められています。3歳に満たない子を養育する労働者が対象で、育児と仕事の両立を支援し、離職を防ぐのが目的です。

女性が多い薬剤師業界では、出産や子育てを機にキャリアを中断せずに働き続けられる仕組みとして注目されています。

次の条件に当てはまる方は、対象外となっています。

● 雇用期間が1年に満たない者
● 1週間の所定労働日数が2日以下の者
● 業務の性質又は業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる業務に従事する者

薬剤師業界でも、近年は育児やワークライフバランスを重視する傾向が強まり、大手薬局や総合病院を中心に「短時間正社員」や「時短勤務OK」の求人が増えています。

育児中の薬剤師がキャリアを継続しやすい環境が広がりつつあると言えるでしょう。

薬剤師の時短勤務の特徴

薬剤師の時短勤務の特徴

フルタイムよりも短い時間で働く勤務について、正社員、パート、派遣の3つの雇用形態ごとに、待遇などの特徴をご紹介します。

①正社員

正社員として社会保険や賞与などの待遇を維持しながら、所定労働時間を短縮して働くことができる「短時間正社員」という働き方も、近年は広がってきています。育児中の方に限らず、介護中の方、定年後も働き続けたい高齢者の方などが利用するケースが多いです。

ライフスタイル・ライフステージに合わせつつキャリアを継続できるのがメリットですが、勤務時間が限られる分、 給与が減るほか、責任範囲や昇進機会が制限される場合もあります。

時短勤務は「育児・介護休業法」により、育児や介護を行う従業員のみを対象とした法定制度です。一方、「短時間正社員制度」は企業が独自に導入する仕組みで、ライフステージにかかわらず誰でも選択できる特徴があります。

②パート

パート薬剤師は実質的に時短勤務に近い働き方が可能です。1日4〜6時間、週3日勤務など柔軟なシフトが組める職場もあるため、子育てなど家庭の事情に合わせて働く人が多い傾向にあります。

正社員と比べると給与や福利厚生面での差はありますが、勤務時間の調整がしやすく、家庭との両立を最優先にしたい人に適した形態です。薬局やドラッグストアでは午前中のみ勤務といった求人も多く見られます。

③派遣社員

派遣薬剤師は、派遣会社と雇用契約を結び、勤務先企業に一定期間派遣される働き方です。1日4〜6時間、週に20時間まで、などの契約条件を提示する求人もありますので、短時間勤務を選ぶことも可能です。

勤務日数や時間を柔軟に設定することで、実質的に時短勤務をおこなうことができます。育児や介護と両立しながら、高い収入を確保したい人に適しています。

派遣先によっては勤務時間帯の指定が厳しい場合もあるため、契約時に希望条件を明確に伝えることが重要です。

薬剤師が時短勤務で働くメリット

薬剤師が時短勤務で働くメリット

薬剤師が時短勤務で働くことを選択するメリットについて、2つの観点から解説します。時短勤務を希望するかどうか悩んでいる方は、ご自身の目指すライフスタイルと合うか考えてみてください。

育児と仕事を両立しやすくなる

薬剤師が時短勤務を選ぶ最大のメリットは、育児と仕事の両立がしやすくなる点です。子どもの送迎など、育児の事情に合わせて柔軟に働けるため、無理なくキャリアを継続できます。

2025年4月に創設された「育児時短就業給付金」の制度により、2歳未満の子どもを持つ労働者が時短勤務を選択した場合に、減少した賃金の一部が雇用保険から支給されるようになりました。

以前は出産を機に退職する女性が多くいましたが、就業を継続する女性は年々増えてきており、この制度により就業継続がさらに後押しされると期待されています。

制度を活用することで、経済的デメリットを抑えつつ短時間勤務を選びやすくなっています。育児と両立しながら働き続けたい薬剤師にとって、時短勤務は現実的かつ安心できる選択肢です。

プライベートの時間を作ることができる

時短勤務のもう1つの大きなメリットは、仕事と私生活のバランスをとりやすく、プライベートの時間を確保できる点です。

勤務時間が短縮されることで、家事や育児、介護など家庭の用事に充てる時間はもちろん、自分自身の休息や趣味、学び直しの時間に使うこともできるようになります。

「持病があり無理のない時間での勤務をしたい」「留学等の夢があり勉強の時間を確保したい」などのさまざまな理由から、時短勤務を希望する薬剤師は少なくありません。勤務時間を調整することで、無理なく働き続けられる環境を整えられるのは大きな利点といえるでしょう。

また、職員一人ひとりのワークライフバランスが改善することで、仕事に対するモチベーションの維持や職場定着率の向上にもつながるため、企業にとっても時短勤務を認めることにメリットがあります。

時短勤務可の薬剤師の求人を探す方法

時短勤務可の薬剤師の求人を探す方法

時短勤務を希望する薬剤師は、まず自分の希望条件を明確にすることが大切です。勤務時間・日数・通勤距離・仕事内容など、重視したいポイントを整理した上で、焦らずに求人を探しましょう。

方法1:現在の職場で交渉する

まずは、現在の勤務先で時短勤務が可能かを確認し、上司や人事担当者に相談する方法が1つです。制度が整っていなくても、勤務時間の調整や短時間正社員制度の導入を検討してもらえる場合があります。

時短勤務にしたい理由、これまでの勤務実績や職場への貢献を伝えながら、前向きな姿勢で交渉することがポイントです。

方法2:薬剤師会などのホームページで時短勤務の求人を探す

薬剤師会のホームページや、企業・病院などのホームページから、求人情報を探してみましょう。求人票には制度の有無や勤務時間の詳細が記載されているため、事前に確認して応募することが大切です。

ただし、時短正社員の制度を採用している企業はまだ多くないため、正社員の求人を探すのは難しいかもしれません。パート、派遣などの求人は比較的見つけやすいです。

方法3:転職エージェントを活用する

転職エージェントを利用すれば、非公開求人なども含めて時短勤務可能な職場を効率的に探すことができます。担当者が希望条件をヒアリングし、勤務時間や雇用形態に柔軟な企業を紹介してくれるのがメリットです。

面接日程の調整や条件交渉のサポートも受けられるため、育児中などで多忙な方、初めて転職をする方でも安心して転職活動がおこなえます。

時短勤務可の薬剤師の求人を探すならヤクジョブ

時短勤務の求人を探したい薬剤師の方は、薬剤師専門の転職エージェントであるヤクジョブを、ぜひご活用ください。全国・全雇用形態に対応しているため、一人ひとりのキャリアや希望を踏まえたご提案が可能です。

時短勤務の求人は人気のため、倍率も高くなる傾向にあります。蓄積されたノウハウをもとにした、的確な面接対策や提出書類のアドバイス、条件交渉などの手厚いサポートを受けることが、転職成功の近道です。

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まとめ

薬剤師の時短勤務は、育児や介護だけでなく、自分らしいライフスタイルを実現する働き方としてニーズが高まっています。

育児時短就業給付金の創設など、制度面の支援も整いつつあり、以前よりも安心して時短勤務を選べるようになってきました。まずは希望条件を明確にし、自分に合った働き方を見つけましょう。

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