数ある認定・専門薬剤師資格の中で、比較的門戸が広い「研修認定薬剤師」をご存じでしょうか？病院・調剤薬局・ドラッグストアなど職種に関係なく取得でき、薬剤師として努力を続けていることを端的に証明できる資格です。
この記事では、研修認定薬剤師の制度や、その目指し方についてご紹介します。資格の取得に興味がある方は、参考にしてみてください。
研修認定薬剤師制度の概要
研修認定薬剤師制度は、公益財団法人日本薬剤師研修センターが発足したもので、薬剤師が必要な責務を全うするための研鑽に励んでいることを保証するために作られました。生涯研修をバックアップし、客観的にその成果を認定する制度です。
所属や勤務状況を問わずに認定を取得できます。病院から調剤薬局へ、のように職種を変えた場合でも資格を維持できること、ブランクからの復帰前に知識をアップデートしたいという場合などにも活用できることがメリットです。
調剤薬局の管理薬剤師になるためにも、研修認定薬剤師の取得が求められるため、取得しておいて損はありません。
研修認定薬剤師になるには？
研修認定薬剤師になるには、まず「薬剤師研修・認定電子システム（PECS）」へ登録する必要があります。このシステム上で、取得した単位が管理されますので、忘れずに登録してください。
その後、申請日から4年以内で40単位分の研修や自己研鑽をおこなうことで、研修認定薬剤師になることができます。日本薬剤師研修センター以外の、薬剤師認定制度認定機構によって認証された単位は、20単位まで算入可能です。
研修認定薬剤師の研修の申込方法
研修認定薬剤師の申請のためには、研修を受けて単位を集める必要があります。研修を受ける場合、注意点があります。
- 「薬剤師研修・認定電子システム（PECS）」への登録必ず、PECSへ登録してから受講してください。PECSへ登録する前に受講した研修は、単位として認められません。
- 申し込み・受講実際に研修を申し込むときの注意点は、主催機関によって異なります。
＜日本薬剤師研修センター主催の研修会・eラーニングの場合＞
「薬剤師研修・認定電子システム（PECS）」から、受講の申し込みおよび受講料の支払いをおこなってください。取得した単位は、自動的にPECSへ反映されます。現地開催の場合、当日は、本人確認ができるものと、PECSにログインすると表示できる「QRコード」が必要です。
＜研修認定機関による研修会の場合＞
研修主催者に確認し、必ず事前に受講を申し込みます。本人確認・受講確認の方法は、主催者の指示に従ってください。
＜eラーニングの場合＞
受講にあたり、事前の申し込みは不要です。単位として認められている機関のeラーニングシステムを利用してください。取得した単位は、PECSへ反映されるまでに時間がかかるため、計画的に受講しましょう。
上記に注意して、研修を申し込むようにしましょう。
研修認定薬剤師の研修の受講方法
研修認定薬剤師になろうと思った方は、研修を受けるなどして、単位を集めなければなりません。その方法を3つご紹介します。
集合研修会・学術集会への参加
現地に集まっておこなう・またはWEBに用いておこなわれる集合研修会や、学術集会への参加で単位を集めるのが1つの方法です。各都道府県で開催される集合研修会の情報は、日本薬剤師研修センターのホームページ上でこまめに更新されていますので、参加できるものがないか探してみましょう。
学術集会の参加は、一度にたくさんの単位を集める事ができ、かつ最新の情報や活動を直接学ぶ事ができるため、おすすめです。
eラーニングでの受講
eラーニングだけで、全ての単位を集めることもできます。自宅で空いた時間や仕事の休憩時間などを利用して、コツコツ単位を集める事ができるため、育児中で時間が取りにくい方、なるべくお金をかけずに単位を集めたい方などにおすすめの方法です。
研修認定薬剤師になるには、4年以内に40単位を集める必要があります。半年や1年など短い期間で単位を取得して申請することもできますので、急いでいる方はeラーニングが良いのではないでしょうか。
自己研修による単位の取得
以下のようなものは、自己研修として単位としての申請が認められる場合があります。
● 薬剤師業務等に関する教材を使用し、個人または複数で学習をおこない、その結果をレポートとして提出する。
● 学術集会で発表する。
● 学術雑誌に筆頭執筆者として論文が掲載される。
● 30分以上の講義を、講師としておこなう。
1報告書あたり1単位です。1報告書あたり1,100円の審査料がかかる点、審査に2か月程度の時間がかかる点に注意してください。
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研修認定薬剤師を取得したのであれば、学んだ知識をどんどん活かしていきませんか？希望に近い職場を探したいなら、薬剤師専門の転職エージェントであるヤクジョブを活用するのがおすすめです。
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まとめ
日々進歩する医療の知識をアップデートするため、薬剤師としての生涯学習は欠かせません。研鑽を続けているという証の1つとして、「研修認定薬剤師」の取得を目指してはいかがでしょうか？
所属や勤務状況に関わらず取得できるというのが、大きなメリットです。eラーニングだけでも全ての単位を集める事ができますので、忙しい中でも取得が目指せます。
研修認定薬剤師に興味のある方にとって、今回の記事が参考になれば幸いです。