薬剤師に人気の資格&役立つ資格漢方薬・生薬認定薬剤師

漢方薬・生薬認定薬剤師

漢方薬・生薬に関する専門知識を取得し、能力と適性を持っていると試験等により確認し、その能力を証明された薬剤師です。認定されたことにより、患者さまや医師に自信を持って漢方薬・生薬に関する情報提供をすることができます。患者さまに直接カウンセリングして、体調・体質に合わせた漢方薬を選定し、アドバイスしながらフォローしていくので、漢方の良さと正しい使い方を知ってもらうことも役目になります。西洋薬とともに上手に取り入れながら、患者さまの健康をサポートすることが可能です。

漢方薬・生薬認定薬剤師制度とは

漢方薬・生薬認定薬剤師制度とは

漢方は中国の伝統的な医学である「中医学」とは異なり、中国で生まれ日本人の体質に合わせて日本で独自に発達した医学です。

漢方薬は、自然の恵みを利用してできている薬で、原則として2種類以上の生薬を、決められた分量で組み合わせて作られたものです。漢方医学に基づいて、用いる条件も細かく定められており、治療効果のある医薬品として正式に認められています。 西洋薬とは異なる効果や副作用があるため、漢方薬・生薬に関する専門知識を修得し、試験等により能力と適性を備えた薬剤師であることを認定するのが、漢方薬・生薬認定薬剤師認定制度です。

「漢方薬・生薬認定薬剤師」であることを、認定証掲示やIDカード着装により、患者さまや他の医療従事者にアピールすることもできます。

漢方薬・生薬認定薬剤師になるためには

まず、公益財団法人 日本薬剤師研修センターと日本生薬学会が実施する研修を受け、試験に合格しなければなりません。この研修は「漢方薬・生薬研修会」として実施され、9回(全45講演)の講義研修会と1回の薬用植物園実習があります。

研修を終えると、研修会修了者に修了証が発行されます。試験合格者で、認定証を希望する方には、有料で「漢方薬・生薬認定薬剤師証」が発行されます。

漢方薬・生薬研修会

講義研修会は以下の3つの受講方法があります。

集合座学研修
日程
4月から月1回 日曜日に開催
申し込み方法
「薬剤師研修支援システム」にログインし、「研修会受講申込」メニューから該当する研修会に申し込みを行った後、コンビニ決済・ペイジー決済のいずれかで受講料を振り込みます。受講料にはテキスト代と試験料が含まれています。
振り込み完了後、センターから受講番号が記載されたメールとテキストが送られてきます。
ビデオ集合研修
日程
東京会場は土曜日、それ以外の会場は日曜日開催
申し込み方法
「薬剤師研修支援システム」にログインし、「研修会受講申込」メニューから該当する研修会に申し込みを行った後、コンビニ決済・ペイジー決済のいずれかで受講料を振り込みます。受講料にはテキスト代と試験料が含まれています。
振り込み完了後、センターから受講番号が記載されたメールとテキストが送られてきます。
インターネット研修
日程
7月より毎月配信予定
申し込み方法
「薬剤師研修支援システム」にログインし、「研修会受講申込」メニューから該当する研修会に申し込みを行った後、コンビニ決済・ペイジー決済のいずれかで受講料を振り込みます。受講料にはテキスト代と試験料が含まれています。
振り込み完了後、センターから受講番号が記載されたメールとテキストが送られてきます。また、受講のためのURLや配信期間についてもセンターからメールで連絡されます。

薬用植物園実習

薬用植物園実習は、全国各地の薬用植物園50カ所で、春・秋のどちらかで1回受講。

漢方薬・生薬認定薬剤師の魅力

漢方薬は複数の生薬の組み合わせで成り立っており、その時の体調や症状に合わせて選択されます。西洋薬とは異なる効果や副作用があるため、より深く漢方薬・生薬について専門知識をつけることで、患者さまに対して自信をもって処方・服薬指導ができるようになるのではないでしょうか。信頼を得ると同時に、薬剤師自身の自信にもつながる資格です。

漢方薬・生薬認定薬剤師の資格について

認定団体 公益財団法人 日本薬剤師研修センター
一般社団法人 日本生薬学会
申請に必要な資格 薬剤師国家資格
特徴 漢方や生薬の知識を学び、取り扱いや服薬指導を専門的に行える。
取得条件 講義形式の研修9回(全45講演)、薬用植物園実習(必須)1回を併せた「漢方薬・生薬研修会」を受講。
試験 あり
費用 合計で7万円から9万円程度
更新 3年ごとに認定更新が必要
必要な単位:30単位以上(以下のa・bいずれかの方法により取得)
  • a)必須研修15単位以上+その他の研修15単位以上を、各年5単位以上取得
  • b)「漢方薬・生薬研修会」の再受講+必須研修またはその他の研修により10単位以上取得
  • ※再受講と必須研修を合わせて12単位を含むこと
  • ※研修会の再受講については、単位累積の際、上限20単位まで