薬剤師に人気の資格&役立つ資格精神科専門薬剤師

精神科専門薬剤師

ストレス社会といわれる中で、精神科を受診する患者さまが増えています。治療は主に薬物療法が用いられますが、副作用の予防と早期発見、薬物療法の最適化の推進を行いながら、患者さまのサポート・社会復帰を支援していきます。良好な関係を築いて、安心して治療を受けられるようにするのも専門薬剤師の仕事です。

精神科専門薬剤師の理念と定義

精神科専門薬剤師の理念と定義

精神科領域は、薬物療法が多く用いられることから、治療や服薬の前に患者さまの病態と特性を十分に理解しなければりません。精神科専門薬剤師は、高度な薬物療法に関する知識と多くの臨床経験を持ち、個々の症状や状況に合った薬物療法を医師・患者さまの双方に提案でき、良好なコミュニケーションを築きながら社会復帰の支援を行います。精神科医療だけでなく、精神保健福祉も十分理解していなければなりません。

病状をうまく説明することが難しい患者さまもいるので、コミュニケーションの中で察知しなければならず、求められる役割も大きいといえるでしょう。

精神科専門薬剤師になるためには

下記4つの条件をすべて満たしていることが必要です。

  • (1)申請時において精神科薬物療法認定薬剤師であり、かつ、日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、日本臨床精神神経薬理学会、日本生物学的精神医学会、日本病院・地域精神医学会、日本社会精神医学会、日本老年精神医学会、日本精神科救急学会、日本認知症学会、日本精神薬学会のいずれかの会員であること
  • (2)日本医療薬学会、日本薬学会、日本薬剤師会学術大会、規定精神科領域の学会、関連する国際学会、全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、精神科領域に関する学会が3回以上(うち、少なくとも1回は発表者)、複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に精神科領域の学術論文が2編以上(うち、少なくとも1編は筆頭著者)の全てを満たしていること
  • (3)病院長あるいは施設長等の推薦があること
  • (4)日本病院薬剤師会が行う精神科専門薬剤師認定試験に合格していること

精神科専門薬剤師の魅力

ストレス社会の中で、精神疾患を患い入院する患者さまは年々増えています。
今後もさらに精神科領域の薬物療法は需要が高まり、その中で果たす薬剤師の役割は大きくなっていくと考えられます。個々の患者さまと向き合い治療を行い、社会復帰をサポートしていくことは、薬剤師としてのキャリアアップにも繋がります。

精神科専門薬剤師の資格について

認定団体 一般社団法人 日本病院薬剤師会
申請に必要な資格
  • 1)申請時において精神科薬物療法認定薬剤師であり、かつ、日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、日本臨床精神神経薬理学会、日本生物学的精神医学会、日本病院・地域精神医学会、日本社会精神医学会、日本老年精神医学会、日本精神科救急学会、日本認知症学会、日本精神薬学会のいずれかの会員であること。
  • 2)日本医療薬学会、日本薬学会、日本薬剤師会学術大会、上記精神科領域の学会、関連する国際学会、全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、精神科領域に関する学会発表が3回以上(うち、少なくとも1回は発表者)、複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に精神科領域の学術論文が2編以上(うち、少なくとも1編は筆頭著者)の全てを満たしていること。
  • 3)病院長あるいは施設長等の推薦があること。
  • 4)日本病院薬剤師会が行う精神科専門薬剤師認定試験に合格していること。
特徴 精神科医療はチーム医療が大切であり、薬物療法中心となる精神疾患の患者さまに対して、薬のエキスパートとしての役割が期待されます。精神科の治療は効果の確認が図りづらく、また患者さまも病状について上手に説明することが難しいケースが多いので、そのような中で、医師・看護師と連携をはかり、薬物療法の方針を決めていく重要な任務が精神科専門薬剤師には託されるといえます。
試験 あり(筆記試験)
更新 5年ごとに認定更新が必要