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2019年04月12日

【薬剤師関連ニュース】◆【18年度薬学教育評価】第一薬大の総合判定保留‐ストレート卒業率を問題視◆薬学教育評価機構◆(薬事日報 2019年4月12日)

 薬学教育評価機構は、2018年度の6年制薬学教育評価を専門分野別に行った結果をまとめた。昨年度の対象となった青森大学、奥羽大学、大阪大谷大学、北里大学、九州大学、金城学院大学、鈴鹿医療科学大学、帝京平成大学、徳島大学、広島大学、北海道大学、武蔵野大学、第一薬科大学の13校のうち、12大学は評価基準に適合と認定されたが、第一薬科大は評価基準の中項目5項目に重大な問題点が認められるとして、総合判定を保留した。ただ、適合と認定された複数の大学にも、薬剤師国家試験対策偏重のカリキュラムの是正を促したほか、薬学共用試験の不合格結果を正規科目に連動させているなどの問題点を指摘。早急に適切な改善措置を講じるよう求めた。認定期間は26年3月31日まで。

■演習に不適切な外部模試も

 今回、昨年度の評価対象となった13校の薬学教育プログラムについて評価を行った結果、第一薬科大を除く12校は適合と認定された。第一薬科大は、中項目5項目に重大な問題点が認められるとして、総合判定が保留となり、再評価を受けることになった。
 第一薬科大の評価で、重大な問題点が認められると判定されたのは、▽カリキュラム編成▽実務実習▽学生の受入▽成績評価・進級・学士課程修了認定▽自己点検・評価――の5項目。


 評価結果では、時間割表の開講日時と実際の授業スケジュールが異なることや学生のストレート卒業率の低さなどの問題点が指摘された。


 具体的には、「薬学総合演習」「卒業研究II」などの科目でシラバスに記載された開講期間、時間割表と実際の授業スケジュールが全て異なっているとして、カリキュラムポリシーに沿った教育が適切に実施されていないと問題点を指摘。4年次の教育でCBT対策科目の「薬学演習」に極めて多くの時間を充てている過度な偏重のほか、実務実習事前学習がモデル・コアカリキュラムが求める授業コマ数に足りていないことを挙げ、学習内容を改めるよう求めた。


 また、入学試験で受験者数に占める合格者数の割合が80%を超える試験が多く、学生のストレート卒業率が20~35%と低いことを問題視。「大学が入学者に求めているモチベーションや学力が適確に評価されていない可能性が強く示唆される」とし、入学基準を再考するよう促した。


 さらに、履修科目が重複していない卒業留年生に再履修を必要とせず、不合格科目の再試験受験を認め、再試験の合格をもって卒業を認定するという学士課程の修了認定制度も問題視。「学生に公平かつ厳格な制度とは言えない」として改善を求めた。


 その他、大学の教育研究活動について、教務的な視点にとどまらず、学生、入試などの業務組織の視点を含めて大学全体を総合的に自己点検し、改善を迫るなど問題点が指摘され、総合判定は保留となった。


 一方、適合と認定された北里大学に対しても、卒業研究に相当する必修科目「薬学卒業特別実習」について、コース分けによって一部学生の成績が、卒業研究以外の授業への出席と成績を含め評価されていることを問題視。早急に改善が求められるとし、改善に向けた対応状況に関する報告書の提出を要請した。


 金城学院大学に対しては、薬学共用試験が不合格の場合、正規科目を試験結果に連動させ不合格としていることを「重大な問題」と断じ、早急に適切な改善措置を講じ、対応状況に関する報告書提出を求めた。


 北海道大学では、「臨床薬学事前演習」の評価で、一部外部機関のCBT模試の結果を用いていることを不適切と指摘。早急に改善が必要として、対応状況の報告書提出を要請した。


 青森大学には、国家試験準備教育に相当する「薬学総合演習II」の試験が「卒業試験」と定義され、その合否だけが実質的な学士課程修了の判定基準になっていることなどを問題視し、改善を求めた。


 奥羽大学には、退学や休学する学生が多いことを指摘。入学者選抜で基礎学力を適確に評価するよう改善を要請した。


 大阪大谷大学には、ストレート卒業率が4割程度であることを問題視。進級や学士課程の修了認定を含め、適切な教育体制が構築できていないことに懸念を示し、改善を求めた。

(薬事日報 2019年4月12日)  薬事日報

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