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2019年03月11日

【薬剤師関連ニュース】◆【調査】常勤薬剤師の確保に苦戦‐自治体病院の3割採用できず◆全国自治体病院協議会薬剤部会◆(薬事日報 2019年3月11日)

 全国の自治体病院の約3割は常勤薬剤師を募集しても1人も確保することができない実態が、全国自治体病院協議会薬剤部会が実施した2017年度分の調査で明らかになった。募集人員数の一部しか確保できない病院も約3割存在し、合わせて約6割の自治体病院が薬剤師の確保に苦戦していることも分かった。都市部では募集人員数を全て確保できている病院が多い一方、地方では確保に苦戦する病院が多く、地域差も認められたという。


 同協議会の会員875病院を対象に実施した17年度「薬剤管理の実態調査」のうち、常勤薬剤師の採用状況に関する設問に回答した325病院(回答率37.1%)の結果を解析。募集した常勤薬剤師数のうち実際に何人確保できたのかを表す「採用率」を病院ごとに算出した。


 その結果、募集しても1人も薬剤師を確保できなかった採用率0%の病院は93施設(28.6%)、募集人員数の一部しか確保できなかった病院は98施設(30.2%)で、合わせて全体の約6割を占めていた。採用率100%の病院は134施設(41.2%)だった。


 病院を立地別に6分類し、採用率との相関を解析したところ「東京23区・政令指定都市に立地する病院」(35施設)と「中核市に立地する病院」(43施設)の都市部に分類される病院群では、採用率100%の病院が多かった。合計78施設中、採用率100%は42施設(53.8%)、採用率0%は9施設(11.5%)だった。


 一方、「医療資源の少ない地域に立地する病院」(29施設)、「過疎地域に立地する病院」(47施設)、「不採算地区病院」(22施設)の地方に分類される病院群では、採用率0%の病院が多かった。合計98施設中、採用率100%は15施設(15.3%)、採用率0%は46施設(46.9%)だった。


 都市部と地方の中間に位置する「その他の地域に立地する病院」(149施設)の採用率については、バラツキが大きかった。
 全国的に薬剤師不足や偏在が続く中、病院によっては募集しても応募者がなかったり少なかったりするのが現状だ。薬剤師の確保対策を考える上でも、まずは実態を把握する必要があるとして、毎年度実施している全自病協薬剤部会の調査に2年前から、常勤薬剤師の採用状況を記入する項目を加えた。


 同協議会薬剤部会長の室井延之氏(神戸市立医療センター中央市民病院薬剤部長代行)は「地域医療を支えるのが自治体病院の役割。薬剤師を確保できなければ地域医療を支えきれなくなる」と危機感を語る。


 「今後、確保対策を考えて実践するほか、各種制度や診療報酬、給与体系などでも様々な要望をしていきたい」と室井氏。「薬剤師を確保できない現状を踏まえ、業務全体の見える化と効率化によって、薬剤師が実践すべき業務への集中化にも取り組まなければならない。地域偏在対策として、各地の基幹病院が卒後教育体制も含めた地域への薬剤師輩出体制を構築することも望まれる」と話す。

 

(薬事日報 2019年3月11日) 薬事日報

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