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2017年10月16日

治療の完遂率が飛躍的にアップ!期待される薬剤師外来

治療の完遂率が飛躍的にアップ!期待される薬剤師外来

 薬剤師が「医師の診察の前」に外来患者との面談・ヒアリングをし、薬学的なサポートを行う「薬剤師外来」が成果を上げています。特に外来でのがん薬物療法において、治療の完遂率にめざましい効果のあることが明らかになりました。がん治療の場が「入院から外来」へと急速なシフトがすすむ中、各地の病院に広がる「薬剤師外来」はその重要性を増しています。

「事前」と「きめ細かさ」がカギ!ヒアリングからの処方提案

 実際の「薬剤師外来」とはどのような業務なのかみてみましょう。医師の依頼や本人の希望により予約をした患者さんと、医師の診察前に面談を実施。副作用に関する聞き取りや服薬アドヒアランスの評価、副作用対策の指導などを行ったうえで、主治医に対し薬物療法を効果的にするための提案を行います。大垣市民病院での調査期間中、214件の処方提案のうち92.5%が治療に反映され、医師の評価と負担軽減につながっていることが伺えます。
 がんの外来化学療法は副作用を理由とする治療の中止は従来より課題のひとつでした。岐阜県の大垣市民病院では2013年から薬剤師外来を開始。翌年より経口抗癌剤を服用する患者さんを対象に加えました。
 薬剤師の介入の前には倦怠感、食欲不振、下痢、悪心、口内炎などの副作用を理由とした治療中止が全体の31.9%を占めていましたが、薬剤師外来の実施以降副作用による離脱が7.5%に低下。薬剤師外来を実施した40人のうち33人(82.5%)、同期間のコントロール群では94人中37人(39.4%)が治療を完遂し、再発症例を除くとそれぞれの完遂率は91.7%と55.2%でした。
 外来でのがん患者の治療において、限られた診療時間の中ですべての問題に対応するには医師の負担が大きいのが現状です。また、診察後に薬剤師が処方変更を提案しても、当日中に再度医師が対応するのは難しいでしょう。
 医師の診察の前に、薬物治療の専門職である薬剤師が丁寧にヒアリングや指導を行うことは、安全性の確保医師の負担軽減、なによりも患者さんにとってメリットの大きい取組みであるといえます。

チーム医療の一員として

 副作用へのケアが重要になるがん治療のみならず、薬剤師外来はさまざまな面で評価を得ています。外来診療の繁忙の軽減、複雑な薬物治療のサポートをはじめとして、電子カルテでの処方提案の情報共有は、看護師など他の医療スタッフの患者さん対応の質を上げているとのことです。
 チーム医療の一員としての役割を果たし、医療経済や患者さんのQOLに貢献する「薬剤師外来」は今後も広がっていくことでしょう。薬物療法の専門職である薬剤師の新しい業務領域として注目されます。

 

【参考資料】

薬剤師外来実施で治療完遂率が向上‐副作用で離脱、大幅に改善2017.7.24
https://yakunet.yakuji.co.jp/index.php?PAGE=YR_DETAIL&TARGET_ID=106038&NDATE=20170724
がん専門薬剤師外来で薬剤師が果たす役割とチーム医療の重要性
http://www.mochida.co.jp/dis/generic/oncology/info02/repo02.html
「薬剤師外来」が描く薬剤師業務の未来図
https://drs-net.novartis.co.jp/siteassets/ph/02pharmacistlounge/nextpharmacist/nextpharmacist001.pdf

 

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