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2017年12月04日

平成30年度調剤報酬改定トピックス 焦点となる項目は?

平成30年度調剤報酬改定トピックス 焦点となる項目は?

平成29年9月6日、社会保障審議会医療保険部会は「次期診療報酬改定の基本方針の検討について」を発表しました。過去の診療報酬改定がどのような視点で行われてきたかを踏まえ、次期改定の基本方針の方向性案が提示されています。6年に1度の介護報酬との同時改定、かつ中長期的な医療の在り方に関わる重要な節目とされる平成30年度診療報酬改定。注目の項目について、薬剤師業務に関わるものを中心にピックアップしてみました。

期待される「かかりつけ薬剤師・薬局」

 まず例示されている改定にあたっての基本認識は以下の3点です。
・健康寿命の延伸、人生100年時代を見据えた社会の実現
・どこに住んでも適切な医療・介護を受けられる社会の実現
・医療・介護現場の新たな働き方の実現、制度に対する納得感の向上
続いて近年の医療や社会情勢を踏まえて示されている「改定の基本的視点と具体的方向性」には、実際の報酬改定のターゲットとなる項目が含まれています。なかでもいくつかの「視点」でクローズアップされているのが「かかりつけ薬剤師・薬局」について。地域包括ケアシステムの推進や、新しいニーズに対応できる医療の実現といった目標に対し、かかりつけ機能の貢献度を適正に評価しようという方向性がみてとれます。

「効率化・適正化」項目に多くの薬事関連

 一方、4つ大きく示された視点のひとつ「効率化・適正化を通じて制度の安定性・持続可能性を高める」では薬事関連の費用抑制に関するとみられる項目が多くを占めています。具体的には以下のような方向性が挙げられました。
・薬価制度の抜本改革の推進
・後発医薬品の使用促進
・費用対効果評価
・医薬品の適正使用の推進(残薬、重複投薬、不適切な多剤投薬などの削減)
・門前・門内薬局の評価の見直し
・医薬品等について、市場実勢価格を踏まえた適正な評価

 10月に公開された平成30年度診療報酬改定の財務省案では、全体で2%台半ば以上のマイナス改定が必要とされています。そのうえで「調剤報酬の改革」が大項目として取り上げられ、削減の対象として厳しく評価されている印象があります。
 人口当たりの薬剤師数がOECD諸国中で最も多い、薬局の数はコンビニよりも多い、といった単純に良し悪しを比較できないこと。薬剤師1人当たりの処方箋数は減少しているのに1人当たりの技術料は変わっていない、院外処方は院内処方と比べ診療報酬で3倍超が算定されている、など近年増えている薬剤師の業務や医療機関と薬局の果たす機能や役割の違いを考慮しない表現も見られました。
 近年の診療報酬改定の方向性からも、薬剤師業務の求められる役割が「対物から対人へ」とシフトしていることを感じている方も多いのではないでしょうか。医療システムの中で必要不可欠な役割であり、適正な報酬を支払うべき職務であることが認められるよう、それぞれの薬剤師が職能を発揮していく必要があるといえます。

 

【参考資料】
厚生労働省 次期診療報酬改定の基本方針の検討について 2017.9.6
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingik0176587.pdf
財務省 財政制度等審議会財政制度分科会 2017.10.25
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-

of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia291025/01.pdf

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