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2018年07月09日

認知度はアップ!でも利用は低迷…セルフメディケーション税制の課題

認知度はアップ!でも利用は低迷…セルフメディケーション税制の課題

 2017年1月施行の「セルフメディケーション税制」。スイッチOTC薬をお客様に提供する立場の薬剤師の皆さんは、一般の方々の反応をどのように感じていらっしゃいますか?2018年2~3月に株式会社プラネットが実施した調査の結果からセルフメディケーション税制の課題を考えてみました。

「控除を受けたい」が減少

 まず「セルフメディケーション税制を知っているか」を問う設問への回答は、「詳しく」「おおよそ」を合わせた「知っている」の合計が34.5%。2016年12月の数値は8.2%でしたから認知度は大幅にアップしています。ところが「セルフメディケーション税制を利用して控除を受けたいか」には、「ぜひ受けたい」「検討してもよい」を合わせた数値は56.4%と、2016年12月の59.8%から、むしろ低くなっていました。3人に1人以上の認知度となった現在の方が、控除を受けたいという意欲が減っていることがわかります。

利用がすすまないのはなぜ?

 セルフメディケーション税制での控除を受けたいと思わない主な理由は、以下の3つです。
1位 28.9% 医療費控除で申告するから
2位 28.0% 還付金額が少ないから(少なそうだから)
3位 25.8% 手間の割にメリットを感じないから

10万円超の医療費がかかった人は従来の医療費控除を利用することができます。12000円超で適用になるセルフメディケーション税制ですが、金額が小さいために「面倒の割にたいしたお金は戻ってこない」という印象が強いのかもしれません。加えて定期健診など健康維持や疾病予防の「一定の取組」を行っていることを証明しなければならないなど、通常の医療費控除にはない手続きが必要なのも、煩わしさの一因であるといえそうです。
 ではスイッチOTC医薬品の年間購入金額が12000円を超えた人は、どのくらい申告を行ったのでしょうか?「確定申告をしたが、セルフメディケーション税制の申告なし」38.2%、「確定申告なし」23.2%。一方、実際にセルフメディケーション税制の申告を行った人は23.2%という結果でした。控除対象条件をクリアしていても申請をしなかった人の方が多数となっており、調査対象全体から見ると制度を利用した人の割合は1.6%にすぎません。
 申告をしなかった人に理由を聞いてみると、1位は「控除対象商品がわからなかったから」28.6%。「スイッチOTC医薬品」の購入金額を聞いた調査では、「そもそも購入したかどうかわからない」という回答が2割近くあり、対象の医薬品がわかりづらいというのが大きな原因であるといえそうです。

セルフメディケーションの推進は国の大きな方針であり、薬剤師の活躍が大きく期待されている施策です。ユーザーがスイッチOTC医薬品を手にする場面で必ず関与する薬剤師が、適切に情報提供することが効果的だといえます。セルフメディケーション税制の申告手続き自体はやってみた人の7割が「簡単だった」と感じています。セルフメディケーション拡大の一助として、お客様にメリットのある制度についてもご案内をしてはいかがでしょう。

 

【参考資料】意識調査Fromプラネット
https://www.planet-van.co.jp/shiru/from_planet/vol83.html

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