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2018年12月14日

「ワン、ツー、スリー」といえば…12月3日は奇術の日

「ワン、ツー、スリー」といえば…12月3日は奇術の日

 奇術、すなわちマジックと言われて皆さんは何を想像しますか? 鳩、黒いシルクハット、あるいはマジックショーの定番BGMである「オリーブの首飾り」を思い浮かべる方もいるでしょう。今回は日本におけるプロマジシャンの組織である日本奇術協会が1990年に制定した奇術の日にちなんで、その歴史についてお話したいと思います。

奇術の歴史

 

 世界で一番古い奇術に関する記録というと、4000年以上も昔の洞窟の壁画にそれらしき絵が描かれているそうです。古代エジプトにおける王のような存在であるファラオの前でマジックが演じられていたという記録もあるそうで、かなり昔から楽しまれていたようですね。
 日本においては仏教と一緒に大陸から伝わってきた散楽(さんがく)が大元と言われており、大道芸の一つとして発展していきました。江戸時代になると日本の古典奇術である和妻(わづま)が完成され、その技術は歌舞伎などにも応用されました。この和妻は1997年に文化庁から無形文化財に指定されています。
 日本奇術協会が発足したのは1936年4月。明治時代から活躍した女流名人、初代・松旭斎天勝(しょうきょくさいてんかつ)の呼びかけによって目黒雅叙園に32名のプロマジシャンが集ったのが始まりだそうです。1993年3月には文化庁所轄の社団法人として認められ、今では正会員は役100名。マギー司郎さんのようなテレビで活躍するマジシャンも会員の1人です。

イリュージョンで国を守った伝説のマジシャン

 現代では、マジックといえばエンターテインメントの1つですが、実は第二次世界大戦時のイギリス軍で大活躍したマジシャンの伝説があることはご存知でしょうか? 彼の名はジャスパー・マスケリン。率いた部隊はマジック・ギャングの通称で呼ばれ、そのメンバーは大工や画家、電気技師など本来なら闘いとは無縁の人々でした。
 マスケリンが披露した最大の手品は、エジプトのスエズ運河にある大事な港をドイツ軍の爆撃から守ったというものです。その方法はなんと、本物の拠点から3マイル(約5㎞)ほど離れた場所にベニヤ板や段ボールを使って偽物の建物や船などそっくりの模型を作るという大仕掛けでした。夜中にやって来たドイツ軍の航空隊はこのイリュージョンにすっかり騙され、偽物の拠点を爆撃して帰ったそうです。
 これ以外にも、戦車をトラックに偽装してこっそり大移動させるなど、戦争の中で華々しい功績をあげたマスケリン。しかし残念ながら、戦後はマジシャンとしてさほど成功出来なかったと言われています。
 プロの手にかかれば軍隊すら騙せるマジック。プロマジシャンの公演を見に行くもよし、教本やグッズを買って家族や友人に披露するもよし。「ワン・ツー・スリー」の後何が起きるのか、皆さんもその目で確かめてみてはいかがでしょうか?


 

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