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2018年03月06日

薬剤師業務の強力支援ツール!服薬指導のAIサポート

薬剤師業務の強力支援ツール!服薬指導のAIサポート

 医療の情報化、IT導入が着々と進んでいます。2016年4月には電子処方箋が解禁となるなど、薬剤師業務を行うなかで調剤情報の電子化・共有化の動きが加速していることを感じている方も多いのではないでしょうか。現在、大学と企業の共同グループにおいて「電子薬歴」「電子お薬手帳」など情報のネットワーク化の先にあるAI(人工知能)を利用した服薬指導支援システムの開発が行われているとのことです。強力な薬剤師業務の支援ツールとなりそうなこの仕組み、さてどのようなものなのでしょうか。

「薬学的推論システム」

 慶應義塾大学、埼玉大学、東日本メディコムからなる研究グループは、AI(人工知能)を利用して薬剤師の服薬指導を支援するシステムの開発を行っています。狙いは医薬品のリスクマネジメントに役立てること。調剤に関するさまざまなデータをAIに学習させ、副作用や併用薬など患者さんに伝えるべきポイントを提案し、推奨の指導内容を導き出します。次々と現れる新薬、増加する医薬品の取り扱い品目、多忙な調剤現場にとってAIを活用したシステムは薬剤師業務の強い味方になりそうです。
 うっかりミスなどのヒューマンエラーが人の健康や生命に直結する薬剤師業務。「薬学的推論システム」とは電子薬歴への連動をはじめ、添付文書処方箋お薬手帳患者アンケートなどいろいろなデータをAIに学習させ、個々の患者プロファイルに基づいて「薬学的推論」を行うというものです。
 薬局を訪れた患者さんの指導に際し、初回であれば合併症や併用薬、過去の副作用歴などをふまえてAIが推論を行い「副作用〇〇%」など特徴を抽出した着眼点がパーセンテージで表示されます。膨大な組み合わせの中から副作用にポイントをおいた推奨指導文が表れ、薬剤師の判断で割合を変更することもできます。2回目以降は前回の服薬指導をもとに残薬や体調変化、併用薬などをヒアリングして確認。入力をした内容に基づいた指導の着眼点が示されます。

高レベルの服薬指導、多忙な現場の救世主?

 慶応義塾大学薬学部の山浦克典教授は「過去の指導内容を踏まえて着眼点が示されるので、うっかりミスを防げることが大きい」「AIが薬剤師と同じ思考回路で、患者ごとの説明内容を記憶しておいてくれれば薬歴を記載するときに漏れがなくなり、調剤業務の効率化が実現できる」と話しています。
 薬歴への記載漏れを防止し、患者さん個々への対応を助けるこのシステム。ともすると「薬剤師の代わりになる」と見なされるかもしれませんが、副作用の有無や程度、残薬など重要な情報を薬剤師がチェックをして入力することが活用の前提になることでしょう。薬剤師が入力した情報が蓄積され、AIの学習が進むことで「薬学的推論」の精度も高まりそうです。そうなれば忙しい調剤現場の強力にサポートになると思いませんか?実用化を期待しましょう。

 

【参考資料】
薬事日報 AIが服薬指導内容を推奨‐薬学的推論でリスク回避(2017.11.10)
https://yakunet.yakuji.co.jp/index.php?PAGE=YR_DETAIL&TARGET_ID=107261

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