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2018年03月12日

「毒」or「薬」?お酒と健康的につき合うには

「毒」or「薬」?お酒と健康的につき合うには

 「命を削るかんな」「百薬の長」…毒にも薬にもならないというのが役に立たない、何の影響もない、という意味ならばお酒はその対極にあるものかもしれません。依存症までいかずとも、習慣的な飲酒は健康リスクを高めるといわれています。「大量のアルコール摂取が体に悪い」ということに疑う余地はありませんが、一方で節度と適量を守って摂るならばかえって体に良いという説も。現時点での「答え」はどうなっているのでしょう?健康的に、上手にお酒とつき合う方法とともにチェックしてみました。

全く飲まない人より総死亡リスクが低いのだから

 横軸を飲酒量、縦軸を総死亡リスクや心血管疾患による死亡リスク比としてグラフにすると、全く飲まない人よりも少量の飲酒者でややリスクが小さくなり、大量の飲酒で大きくリスクが上がる曲線の形から「Jカーブ」と呼ばれる形になるという調査結果があります。大手ビール会社のホームページには「Jカーブ効果」として「適量飲酒は長生きをもたらす」「体にとってお酒は良いもの」と記載されており、「少量の飲酒(1日につき酒なら1合、ビールなら500ml程度)はむしろ体に良い」と解釈できそうなのですが…コトはそう単純ではありません。
 飲酒量とリスクに「相関関係」があっても「因果関係」があるとはいいきれないからです。お酒を全く飲まない人の中には健康不安があるために禁酒をしたり、飲酒を避ける人が一定割合いるとみられ、彼らは非飲酒群の死亡リスクを上げていることになります。また少量飲酒者のリスクが低いのは、さほどお酒を飲まないからではなく、運動や野菜の摂取などの生活習慣が本当の理由かもしれません。またその後の研究で、高血圧、脳出血、乳がんなどは少量の飲酒でもリスクが増加し、飲酒量が増えるほど正比例でリスクが上がることが分かってきました。
 「適度の飲酒が死亡率を下げる」という説はまだ「可能性がある」という段階。片や「アルコールは毒」のほうは14万人を対象とした長期の疫学研究(国立がん研究センター:多目的コホート研究)で統計学的に裏付けられています。男性の飲酒量で見たとき「時々飲酒(週1回未満)している人」と「日本酒換算2合/日」「同3合/日」ではがんの発症リスクは各々1.4倍、1.6倍となります。特に食道がんでは4.6倍、大腸がんでは2.1倍と高くなり、脳卒中のリスクは1.4倍、糖尿病は1.25倍であることがわかっているそうです。

カギは「総量規制」!?

 どうも「お酒は体に良い」という言い訳はできないようです。左党の皆さんは「健康リスクをとってでも、お酒を楽しむ!」と決意を固めましょう。美味しい料理や楽しい会話とともに味わうお酒は、人生を豊かにしてくれますよね。健康をなるべく害さず、うまくお酒とつき合うポイントを整理しておきましょう。
・1週間でアルコールの総量をコントロール。飲みすぎたら休肝日をしっかり!
・体調と相談しながら酒量を決める
・お酒と一緒にたんぱく質、脂質、野菜などバランスの良いおつまみを食べる

「酒は飲んでも飲まれるな」ついつい過ごしてしまうこともあるお酒。美味しく、生涯にわたって楽しむためにも、自分なりの適正な量や飲み方を身に付けたいものです。

 

【参考資料】
日経グッデイ 酒は「毒」か「薬」か?医師が最終的に出した答えとは…
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100031/111700526/?ST=food&P=3&cs=arw_n
朝日新聞デジタル 適量のお酒は体にいいか?
https://www.asahi.com/articles/SDI201705085079.html

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