【職場別】薬剤師のボーナス平均額は?支給額を上げる方法も解説

薬剤師への転職を検討している人の中には、ボーナス(年間賞与)の平均支給額が気になる人もいるのではないでしょうか。病院や薬局、ドラッグストアなど、職場によってボーナスの相場は異なります。

今回は、厚生労働省が公表している「賃金構造基本統計調査」を参考に、薬剤師のボーナスの平均支給額や、支給額をアップさせる方法についてご紹介します。

【職場別】薬剤師のボーナスの平均支給額は?

令和4年に厚生労働省が公表した「賃金構造基本調査」では、薬剤師のボーナス平均支給額(年間賞または他特別給与額)は約87万円です。男女別では、男性が約96万円、女性が約78万円でした。

出典:令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

職場のボーナスが年に2回の場合は、1回あたりの平均支給額は、約43.5万円といえます。所得税や社会保険料が引かれるため、実際に受け取る金額はボーナス支給額の約7~8割程度でしょう。

ただし、病院、薬局、ドラッグストアなど、職場によっても相場は異なります。ここでは、職場別のボーナス支給額の相場をみていきましょう。

病院:60~80万円程度

病院に勤める薬剤師のボーナスは、60~80万円程度が相場です。ほかの職場と比較すると若干低めといえます。

理由としては、病院側が医師や看護師に優先して人件費を充てることが挙げられます。病院薬剤師は人気がある一方で、医師や看護師は人手不足になりやすいためです。

調剤薬局:70~90万円程度

調剤薬局に勤める薬剤師のボーナスは、70~90万円です。ほかの職場と比べると、低めの水準です。

中小企業の調剤薬局では、大手企業の調剤薬局よりもボーナスの支給額が多くなる傾向にあります。理由として、大手よりも中小の調剤薬局のほうが薬剤師の平均勤続年数が長いことが挙げられます。

ドラッグストア:90~100万円程度

ドラッグストアに勤める薬剤師のボーナスは、90~100万円です。病院や調剤薬局と比べて高めの水準です。

ドラッグストアはチェーン展開をしている店舗が多いため、成果や実績次第でエリアマネージャーなどの役職がつきやすい特徴があります。

製薬会社:100~140万円程度

製薬会社に勤める薬剤師のボーナスは、100~140万円程度(MR含む)です。ほかの職場と比べて基本給が高めの製薬会社ですが、ボーナスの支給額も高い水準となっています。

ただし、大手の製薬会社は求人倍率が高く、狭き門です。入社後は医薬品や医療に関する高度な知識が求められる機会も多く、専門性の高い業務をこなす必要があります。

製薬会社の薬剤師を目指すのであれば、ほかの職場で一定のキャリアを積んでから転職することをおすすめします。

薬剤師1年目でボーナスはもらえる?

入社1年目の薬剤師の場合、基本的にはどの職場でもボーナスを支給してもらえます。

ただし、ボーナスの総額は通常よりも少なくなるケースがほとんどです。

例えば、4月入社の場合、年間賞与を夏と冬の2回に分けて支給する職場では、夏のボーナスはなしで、冬に支給するケースが多いでしょう。これは、夏のボーナスの査定期間に在籍していないためです。査定期間については後ほど説明します。

入社1年目の薬剤師としては、ボーナス時期に何も支給されないとモチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。これを避けるために、多くの企業では寸志として2~3万程度を支給しています。特に大手ドラッグストアや大手調剤薬局では、入社1年目の夏のボーナスも支給する場合が多くあります

ただし、入社して間もない頃はボーナスがもらえない職場もあるため、転職前には、就業規則や求人票をよく確認しておきましょう。

薬剤師のボーナス額は何で決まる?

ボーナス支給額の算定方法は職場によってさまざまですが、「基本給×〇ヶ月分」で計算する基本給ベースが一般的です。

職場によっては、基本給ベースで算出した後、査定や企業業績をふまえて最終的な支給額を決定するところもあります。

ここでは、査定と企業業績でボーナスが決まる仕組みについて解説します。

査定

査定では、業績評価や能力評価、勤務態度などがチェックされます。売上目標が設けられている場合は達成率、資格取得の有無、出勤状況が無遅刻無欠席なのか、などをもとにボーナス支給額に反映します。

査定期間は企業によって異なりますが、夏のボーナスが7月支給なら10~3月、冬のボーナスが12月支給なら4~9月頃であることが多いでしょう。

企業業績

企業の業績によってボーナスが変動する仕組みです。売上や収益が伸びればボーナス支給額は加算され、芳しくない状況なら減額されます。

また、企業全体の業績ではなく、自分が属している部門や部署の業績がボーナスに反映されることもあります。

薬剤師のボーナス支給額をアップする方法

ここでは、薬剤師のボーナス支給額をアップさせるための方法を見ていきましょう。

キャリアを積んで基本給を上げる

基本給が上がれば、必然的にボーナスも上がります。まずは今働いている職場でキャリアを積み、昇進をして基本給アップを目指すことがおすすめです。

病院であれば薬局長、調剤薬局であれば管理薬剤師、ドラッグストアであればエリアマネージャーなどの役職を得ることで、基本給が上がる可能性が高いでしょう。

まだ経験の浅い薬剤師であれば、まずは多くの処方箋に触れて、医薬や疾病に関する知識を身に付けていきましょう。専門的な知識を得るには、社内研修会や、医薬品メーカーが開催する勉強会、病院での研修会に参加する方法もあります。

また、マネジメント能力があると職場で重宝されます。部下や後輩の指導経験を積めば、マネジメント職へのキャリアアップも目指せるでしょう。

資格を取得する

資格を取得すると、査定のときに能力評価がプラスになり、ボーナスが上がる可能性があります。研修認定薬剤師やサプリメントアドバイザー、薬物療法専門薬剤師など日々の業務にすぐ活かせる資格がおすすめです。

ボーナスの支給条件が良い職場に転職する

今いる職場でボーナスを上げることが難しい場合は、転職でボーナスを増やすことも検討しましょう。製薬会社やドラッグストアは、ほかの職場と比べて相場が高く、今よりもボーナスを増やせる可能性が高いです。
ただし、ボーナスのみを基準に転職をすると、年収の総額が下がる可能性もあります。まずは現在の年収や基本給などを計算した上で応募先を比較することをおすすめします。

ボーナスや年収アップのために転職を検討する場合は、転職エージェントに相談することがおすすめです。求人票や採用サイトを見ても具体的なボーナスの金額はわからないことが多く、かといって採用担当者に直接ボーナスについて聞くと悪い印象をもたれる可能性があります。

転職エージェントは企業の内部事情をよく知っているため、ボーナスや年収などをふまえた上で相談にのってくれます。

薬剤師専門の転職エージェント「ヤクジョブ」では、ボーナスが比較的高い製薬会社の求人を含め、7,000社、40,000件以上の求人を取り扱っています。一般には公開されていない非公開求人もご紹介できるため、納得の転職先がきっと見つかります。

転職でボーナスや年収を増やしたいと考えている人は、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

薬剤師のボーナスの平均額は、約87万円です。職場別に見ると、病院が60~80万円、調剤薬局が70~90万円、ドラッグストアが90~100万円、製薬会社が100~140万円です。

ボーナスの支給額を上げるためには、キャリアを積んで基本給を上げたり、資格を取ったりする方法がおすすめです。今の職場でボーナスを増やすことが難しいと感じたら、転職も検討しましょう。

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