2025年薬剤師国家試験の日程と合格発表・会場の流れを解説!

2025年薬剤師国家試験の日程と合格発表・会場の流れを解説!

薬剤師国家試験は、薬剤師の資格を取得するために合格が必須とされる重要な国家試験です。

2025年に実施される予定の第110回薬剤師国家試験の試験日や合格発表日はいつの予定か、合格するためには何点とれば良いのかなど、気になっている受験生も多いのではないでしょうか。

本記事では、第110回薬剤師国家試験の試験日や合格発表日に関する情報や、過去の合格率や合格基準など、今後の試験を受けるにあたって確認しておきたい情報について解説します。

 

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第110回薬剤師国家試験の概要

薬剤師国家試験とは、薬剤師免許を取得するための試験です。6年制の薬学部を卒業・卒業見込みの人に対し、薬剤師として必要な知識や技能があるかを評価する試験で、実施されるのは毎年2月頃です。

薬剤師国家試験では、知識・技能・態度のほかに薬剤師資格を持つ者として必要な倫理観・使命感なども確認されます。また、薬学については、基本的な知識と実践に関する総合的能力が体系的に修得されているかどうかもを確認するのが重要だとされています。

第110回国家試験については、2024年8月30日に日程発表がありました。

試験日程と会場情報

試験日程と会場情報は、以下のとおりです。

試験日程

第110回薬剤師国家試験は、2025年2月22日(土)・23日(日)に実施されます。第109回は第1日目に必須問題試験、薬学理論問題試験、第2日目に薬学実践問題という時間割でした。

受験書類は、2025年1月6日(月)から16日(木)までに薬剤師国家試験運営本部事務所への郵送が推奨されています。全国8か所にある国家試験運営臨時事務所へは直接持参可能です。

会場情報

第110回薬剤師国家試験の試験地は以下のとおりです。

 北海道
 宮城県
 東京都
 石川県
 愛知県
 大阪府
 広島県
 徳島県
 福岡県

全国9都道府県で、実施されます。

合格発表日と確認方法

合格発表日や確認方法は以下のとおりです。

合格発表の日時

この国家試験合格発表は2025年3月25日(火)午後2時、厚生労働省ホームページの資格・試験情報ページに、受験地・受験番号を掲載する形で行われます。

参考:「国家試験合格発表」(厚生労働省)

合格証書での通知

発表に合わせて合格者には、はがきで合格証書を郵送されることになっています。 薬剤師免許申請の必要書類の一つのため、大切に保管しましょう。

参考:「薬剤師国家試験」(厚生労働省)

試験当日の持ち物と注意事項

薬剤師国家試験はマークシート方式で実施されます。また季節柄、気候は不順となり、また花粉症の時期の始まりでもあります。人によってはいつも以上に、持ち物に注意を払わなければならない場合もあるでしょう。

当日はできる限り、試験に集中したいものです。試験日の少し前から受験地の気候を確認し、持ち物は前日までにすべて準備するようにしましょう。当日の朝、出発する前には確認するだけにしておくと、心にゆとりが生まれます。

また疑問点や不安点がある場合には、直前ではなく、余裕を持って問い合わせましょう。

必須の持ち物チェックリスト

国家試験当日に持って行かなければならない持ち物は、以下のとおりです。

 受験票
 HBの鉛筆またはシャープペンシル
 鉛筆削り
 黒ボールペン
 消しゴム
 腕時計
 現金
 昼食
 マスク

黒ボールペンは合格通知に届け先を記入するときに必要です。試験に集中できるように、出発する前に確認しましょう。

持ち込み禁止品目と注意点

計算機能や通信機能がついたデジタル時計は不可です。誤って持ち込んでしまった場合には、試験管に申し出ましょう。
ひざ掛けやクッション、座布団は使用可能ですが、チェックが入ることがあるので会場ごとに確認してください。

常備薬やティッシュも試験官に確認するようにしましょう。受験地ごとで受験者留意事項が異なる場合があるため、事前に目を通しておくことが大切です。

 

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難易度・出題傾向は?

薬剤師国家試験の最近5年間の合格率の推移は以下のとおりです。

2020年2021年2022年2023年2024年
受験者数14,311名14,031名14,124名13,915名13,585名
合格者数9,958名9,634名9,607名9,602名9,296名

 

合格率69.58%68.66%68.02%69.00%68.43%

合格基準は相対基準なので、毎年異なります。2024年は総得点420点以上が合格となりました。

合格率は68〜69%ほどを保っており、難易度は高いといえます。平成28年に作成された薬剤師国家試験出題基準では、「資格試験として過度に難解な問題は避ける」としているものの、実務と理論を組み合わせた問題もあり、暗記するだけでは対応できず、総合的に考える力も必要です。

参考:「第109回薬剤師国家試験の結果について」(厚生労働省)

科目別の難易度分析

薬剤師国家試験は全345問、1問2点として、下記のように出題数が決められています。

科目問題区分出題数計
必須問題
一般問題薬学理論問題薬学実践問題
物理・化学・生物15問45問30問15問(複合問題)60問
衛生10問30問20問10問(複合問題)40問
薬理15問25問15問10問(複合問題)40問
薬剤15問25問15問10問(複合問題)40問
病態・薬物治療15問25問15問10問(複合問題)40問
法規・制度・倫理10問20問10問10問(複合問題)30問
実務10問85問20問+65問(複合問題)95問
出題数計90問255問105問105問345問

薬学実践問題は、「実務」20問、およびそれぞれの科目と「実務」とを関連させた複合問題130問、合計150問出題され、全問題の約半数になっています。

第109回薬剤師国家試験の合格基準は以下の3つをすべて満たした場合です。

 全問題の得点が420点以上
 必須問題について、全問題への配点の70%以上で、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
 禁忌肢問題選択数は2問以下

配点は1問2点、688点満点(終了後に削除問題1問あり)なので、ボーダーラインは61%以上でした。

参考:「薬剤師国家試験について」(厚生労働省)「第109回薬剤師国家試験の結果について」(厚生労働省)

最新の出題傾向と対策ポイント

第109回薬剤師国家試は、前回第108回と比較して難しくなったと言われています。出題される内容が深く、広範囲にわたる知識を必要とする傾向が強まりました。

出題された代表的な疾患は「がん」「感染症」「高血圧症」などで一般的なものですが、複数の科目の知識を組み合わせて解答しなければならないものが増えています。このため、科目ごとの勉強だけでなく、科目間の関連性を意識して勉強することが大切です。

また個別最適化医療や予防医療、多職種連携など、医療現場で薬剤師が必要とされる知識を問う出題も多くなりました。

合格者の声:効果的な学習法とは?

国家試験に合格するためには、大学での通常の学習に加え、出題傾向に合わせた以下のような勉強が必要です。

 国家試験対策の授業や補習への出席
 過去の問題集を使った学習

このほかに、国家試験対策に特化した予備校もあります。直近数年間に出題された問題を解くことで出題の傾向の理解が進むので過去問題集での勉強は有用です。出題形式だけでなく、自分の弱点もわかります。最近は冊子になった問題集だけでなく、スマートフォンのアプリでも国家試験の過去問を解け、便利です。

合格後の手続きと薬剤師としてのキャリアスタート

合格発表後、すぐに免許申請手続きをしても、手元に届くまでには時間がかかります。あらかじめ必要書類は準備しておきましょう。
薬剤師のキャリアパスはたくさんありますが、最初は完璧を求めすぎない、ミスを恐れない、積極的に質問する、日々の経験から学び、改善点を見出すなどの姿勢が大切です。

薬学は医学と同じように日進月歩の学問です。社会や時代が必要としていることを感じ取りながらの継続的な学びを大切に、少しずつ自分の専門性を高めていきましょう。

薬剤師免許の申請方法

合格発表後、居住地の保健所もしくは県庁に免許申請をします。必要書類は、申請書、合格証書 、戸籍謄本または抄本、診断書、収入印紙(30,000円)です。

登録が完了するまでには申請から2か月程度、免許証が届くまでさらに1~2か月程度時間がかかるので、合格後は速やかに手続きしましょう。すぐに薬剤師として仕事に就く方は、届くまで免許証代わりになる「登録済証明書用のはがき」も一緒に提出します。

参考:「薬剤師免許の申請手続き等について」(厚生労働省)

薬剤師としてのキャリアパス

薬剤師の活躍の場は以下のように多岐にわたります。

 調剤薬局:調剤業務や服薬指導、在宅医療支援など
 病院薬剤部:チーム医療の一員として臨床業務や医薬品の管理
 製薬企業:研究開発や医薬情報担当者(MR)
 ドラッグストア
 行政機関
 大学教員

製薬企業は一般に収入も高く専門性も発揮しやすいですが、キャリアチェンジを希望する場合には若いうちに動く必要があります。特徴を理解し、自分の価値観に合わせて選択しましょう。

よくある質問

合格発表以降の免許申請・発行において、よくある質問と回答は以下のとおりです。

薬剤師免許はどこで発行される?

薬剤師免許を申請する先は最寄りの保健所などですが、審査や薬剤師名簿への登録、薬剤師免許証の発行は厚生労働省が行っています。厚生労働省が発行した薬剤師免許証は一括して都道府県庁へ送付されます。免許証は全国共通となり、どの都道府県でも有効です。

薬剤師免許はいつ発行される?

薬剤師免許証は、本人の手元に届くまで、最長で申請から5か月程度の期間が必要となります。受け取りは申請窓口、もしくは郵送での対応ですが、余裕を持って申請しておきましょう。

薬剤師免許が業務に必要で早く欲しい方は、申請時に登録済証明書を依頼する必要があります。登録済証明書は申請から約2か月後に本人に直接郵送されます。

 

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まとめ

薬剤師国家試験の概要や過去の合格率、合格基準について解説しました。第110回の試験日や合格発表日はすでに発表されており、過去の傾向も参考にしながら準備を進めることが大切です。

国家試験に無事合格できた後は、いよいよ薬剤師としてのキャリアがスタートします。長い社会人生活の中で「今の職場でいいのか?」「もっと自分に合った職場があるのでは?」と悩むことがあるかもしれません。薬剤師としてのキャリアに迷ったときも、国家資格である薬剤師は比較的転職しやすい職種とされています。

早い段階からしっかりと対策を立てて、まずは国家試験合格を目指しましょう。

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