【ウエルシアHD 桐澤社長】営業利益500億円の改善効果‐ツルハと経営統合3年後に

ウエルシアホールディングスの桐澤英明社長は2025年2月期決算説明会で、ツルハホールディングスとの経営統合について言及。当初の期限から2年前倒しとなった統合で生み出されるシナジーについて、3社(ウエルシア、ツルハ、イオン)合計で3年後には営業利益500億円規模の収益改善効果を見込んでいることを明らかにした。また、「ツルハHDとの経営統合を控えてはいるが、当社として今後大きく利益を伸ばしていけるよう必要な経営の効率化を着実に進めていく」と語った。

桐澤氏は、ツルハHDとの経営統合に関して、「昨年2月の発表から約1年が経過し、当初の期限より2年前倒しで統合を進める形となった」とし、「日本やASEAN地域を含むグローバル規模で未病・予防・治療・介護に取り組み、地域の人々のより豊かで健康な生活を実現すること、また各社の持つ経営資源を最大限に活用して日本最大のドラッグストア連合を創成し、アジアナンバーワンのグローバル企業への成長を目指すことにある」と改めて説明した。

その上で、「統合により生み出されるシナジーは、店舗、商品、物流、システム、経営など様々な分野で連携を深めることで、ウエルシア、ツルハ、イオンの3社合計で3年後には営業利益500億円規模の収益改善効果の達成を見込んでいる」と強調。
「これまでウエルシアとツルハが築き上げてきたノウハウを共有し、相互信頼に基づく取り組みを進めていき、今まで以上にイオングループのインフラを活用することで、早期にこのシナジー効果を達成させていきたい」との考えを示した。

また、桐澤氏は今期の取り組みにも言及。調剤に関しては、「これまでM&Aや調剤併設を推進していく中でサービスの拡充や積極的なデジタル活用などを進め、売上高は順調に拡大し、当期(25年2月期)も二桁成長を継続している。その結果、売上高構成比も22%まで上昇した」と説明。「地域ナンバーワンの健康ステーションに向けて、調剤併設店舗を増やす一方で、需要が増加する在宅訪問も積極的に実施している。薬剤師についても地域に根ざしたかかりつけ薬剤師を増やすことで、患者さんの健康をサポートしていく」などと語った。

2025.4.21