26年度予算編成方針を答申‐創薬・先端医療など重点投資/経済財政諮問会議

 政府の経済財政諮問会議は5日、2026年度予算編成の基本方針を高市早苗首相に答申した。次期診療報酬改定で保険料負担の抑制努力を行いつつ経営の改善・従事者の処遇改善を図ること、創薬・先端医療など政府の成長戦略重点投資対象17分野への取り組みを通じて官民連携の戦略的投資を促すことなどを盛り込んだ。

 基本方針のうち、社会保障分野では、物価・賃金上昇下でも国民が安心して医療・介護・福祉サービスを受けられる体制を整備するとした上で、適切な制度の効率化や資源配分の最適化を図り、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことが重要とした。また、全世代型社会保障の構築を通じ、応能負担の徹底など各種制度改革を行うことで、持続可能な社会保障システムの確立を図るとした。

 次期診療報酬改定では、保険料負担の抑制努力を行いつつ、経営の改善・従事者の処遇改善を図る。

 給付付き税額控除の制度設計を含めた税と社会保障の一体改革について国民的議論を進めるため、「国民会議」の早期設置に向けて検討を進めるとした。

 創薬・先端医療など政府が示した成長戦略の重点投資対象とする17分野について、官民連携の戦略的投資を促すほか、医療・介護DXを推進し、健康医療安全保障を構築するとした。

 一方、有識者議員4人は連名で「社会保障改革の新たなステージに向けて」と題した26年度予算編成、診療報酬改定、制度改革に関する考えを公表した。

 診療報酬改定では、保険料負担の抑制努力を継続しつつ、賃上げ・物価高を適切に反映させ、厳しい状況にある事業者の経営改善、賃上げに確実につながる対応を取るべきとしたが、医療機関等の種類や機能に基づく経営努力や費用構造の違いといった実情を踏まえたメリハリを行うこと、国民負担軽減と創薬イノベーションを両立する薬価上の適切な評価を実施することとした。医療保険制度改革に向け、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しを行うべきとした。

 医療の高度化に対応した保険制度の持続可能性確保に向け、高度・高額の医薬品・医療へのアクセスは確保しつつ、軽微で日常的に利用する医薬品等(低リスク)に対する必要な方策を検討するよう求めた。

2025.12.10