必要コスト踏まえ原価設定‐改訂流通改善指針を公表/厚生労働省

 厚生労働省は、3月2日から適用予定の「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」の改訂案を公表した。物価高騰による流通経費上昇を踏まえ、「医薬品の安定的な製造販売・供給に必要なコストの実情も踏まえ、最終原価を設定すること」を追記したほか、仕切価の提示は原則として薬価告示後7日以内に行うよう努めることなども盛り込んだ。

 改訂案では、メーカーと卸売販売業者との関係に関する留意事項として、医薬品の価値に基づく早期妥結・単品単価交渉に基づく単品単価契約を進めるため、卸売業者と薬局等との取引の妥結価格(市場実勢価)水準を踏まえた適切な一時仕切価の提示に基づく適切な最終原価を設定することとした上で、物価水準等を考慮した人件費や流通コストなど、医薬品の安定的な製造販売、供給に必要なコストの実情も考慮しながら設定するよう求めている。

 そのため、メーカーは事前に取引先の卸売業者から薬局等との取引における医薬品の供給活動の実情に関する情報を収集するよう努め、卸売業者は薬局等との価格交渉において把握した現場の状況について、必要に応じて取引先のメーカーにも共有するよう努めることとした。

 割戻し(リベート)は卸機能の適切な評価に基づくものとし、リベート、アローアンスのうち仕切価に反映可能なものは仕切価に反映した上で整理・縮小を行うと共に、メーカーと卸売業者との間での十分な協議を踏まえ、契約により運用基準を早期に明確化するよう求めた。

 安定供給の観点から、医療上の必要性の高い医薬品に関しては改正薬機法を踏まえ、従来の安定確保医薬品(カテゴリーA)を「重要供給確保医薬品」に名称変更し、不採算品再算定品は「適用を受けてから2年を経過する日までに限る」と定義。価格交渉の段階から別枠として個々の医薬品の価値を踏まえた単品単価交渉とする。

 改訂案は、厚労省が医療用医薬品の流通改善に関する懇談会に示し、昨年12月に了承されていた。来月9日まで意見募集を行っている。

2026.01.26