2026年度調剤報酬改定は、個別改定項目案(短冊)において、かかりつけ薬剤師指導料関連で大幅な組み替えが行われる見通しとなった。16年度に導入されたかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料だが、算定している薬局の割合が低いことに加え、算定薬局の中でも業務ノルマを課す店舗が存在するなど、評価方法や算定のあり方が問題視されてきた。導入から10年を迎えるに当たり、調剤報酬における評価のあり方が大きく見直される。
26年度改定は、薬局の立地状況や都市部と医療過疎地の地域差など、様々な観点から評価体系を見直す方向性にあるが、厚生労働省は、かかりつけ薬剤師指導料について「これまでの流れを変える改定」としている。現行制度では、「3年以上の保険薬局勤務経験」「週32時間以上の勤務」「当該薬局に継続して1年以上在籍」といった条件を満たし、研修認定を取得したかかりつけ薬剤師が同意書に署名した患者に対して保険医と連携し、服薬状況を一元的・継続的に把握した上で服薬指導等を行った場合、処方箋1回につき76点を算定できる仕組みとなっていた。
これまでの改定でも算定要件は見直されてきたが、26年度改定ではゼロベースで整理する。24年度改定では「夜間・休日などやむを得ない場合は薬局単位での対応を可能とする」「服薬管理指導料において、かかりつけ薬剤師以外が対応する場合の人数要件を1人から複数人へ緩和する」などの見直しが行われたものの、算定薬局の割合は依然として低調だった。
また、薬局における算定方法も問題視されている。昨年11月の中央社会保険医療協議会では、算定回数のノルマ化や薬剤師による定型的な同意取得の打診が行われており、患者が自発的にかかりつけ薬剤師を選択する構造になっていない実態が指摘された。支払側委員からは「かかりつけ薬剤師指導料・かかりつけ薬剤師包括管理料を廃止し、かかりつけ薬剤師として実際に実施した業務内容を評価すべき」との意見も出た。さらに、患者団体からも、「かかりつけ薬剤師指導料は失敗」との厳しい声もあり、評価の是非が問われていた。
かかりつけ薬剤師指導料は、地域支援体制加算や在宅薬学総合体制加算などでも算定が実績要件となっているため、大幅な組み替えが行われれば、かかりつけ薬剤師指導料の算定薬局には大きな影響が及ぶ可能性が高い。
調剤基本料については、医療機関の同一敷地内薬局、医療モール内薬局、都市部の医療機関門前に集中する小規模薬局などは適正化の対象となる一方、医療機関数が少ない過疎地域の薬局に対しては一定の配慮が行われる。
一方、26年度改定では、26年度と27年度の2年間を対象に、調剤基本料などの点数を変動させる方式が採用される。インフレ環境下でも機動的に対応できるようにするもので、本来は2年に1度の調剤報酬改定であるものの、実質的には“毎年改定”に近い運用となる。
2026.01.23
