文部科学省は17日の「中央教育審議会大学分科会教育・学習の質向上に向けた新たな評価のあり方ワーキンググループ」で、段階別評価など大学の新たな評価を行う主体として、薬学部など各分野の評価を行う「特定分野評価機関」と、大学全体と学部ごとの評価を実施する「総合評価機関」を設ける考えを示した。機関は評価の質を保証するため更新制とし、総合評価機関の学部評価については特定分野評価機関の評価結果で代替可能とした。
文科省は評価主体について、これまでの認証評価の実績を生かすため、大学全体の評価と学部の段階別評価を総合的に行う総合評価機関と、薬学など特定の学位分野に紐づく学部を専門的に評価する特定分野評価機関に分類する案を示した(機関名はいずれも仮称)
特定分野評価機関は文科省が認証し、薬学部などにおける教育の質を評価し、段階別の評価を行う。
総合評価機関は、内部質保証が図られているか大学全体の評価を行うと共に、基本的に全学部の教育の質も評価し、段階別の評価を行う。ただ、学部の評価は評価にかかる現状の負担軽減のため、薬学部など特定分野評価機関がある学部では特定分野評価機関の評価結果で代替することが可能とした。
評価機関には薬学や医学など21分野に関する評価員を集め、ピア・レビューを実施。評価員が複数の大学の学部を担当することも想定している。評価機関の評価の質に対する信頼性を高めるため、定期的に評価機関としての適否を文科相が確認する仕組みとして、更新制を適用する。
文科省は評価機関の適正数について「各分野で1つなど、可能な限り少ないのが望ましい」との見解を示した。他方で、評価機関が複数存在する場合、学部ごとの段階別評価を付けるに当たり、共通評価ガイドラインの策定、評価員研修の共通枠組みの整備など、評価機関間で調整を図ることが重要とした。
独立行政法人の大学改革支援・学位授与機構に評価結果を公表するデータプラットフォームを設置し、機能として大学からの受審申し込み受付、データ入力、評価のためのデータ閲覧・評価作業、結果公表ができる。
林隆之委員(政策研究大学院大学教授)は、各学部の評価を担う評価員が少ないとして「1学部を2人ほどしか担わないとすると評価結果の揺らぎが気になる。各学部の評価を行う体制、評価結果を相互確認する仕組みを設けるべき」と求めた。
また、総合評価機関と特定分野評価機関の役割分担について、中村真理子委員(東京慈恵会医科大学教育センター長)は「評価する側と評価される側の双方における負担が軽減されるかは不安だ。両機関の評価基準を丁寧にすり合わせることで重複がなく、本当の負担軽減となる」とした。
2026.03.23
