PPI3成分をOTC化‐ロゼレムの要指導薬も了承/要指導・一般用医薬品部会

要指導・一般用医薬品部会は20日、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の3成分について要指導医薬品の製造販売承認を審議し、了承した。PPIで承認されたのはアリナミン製薬の「タケプロンS」(有効成分名:ランソプラゾール)、エーザイの「パリエットS、同10」(ラベプラゾールナトリウム)、佐藤製薬の「オメプラールS、サトプラール」(オメプラゾール)。承認後少なくとも3年間の安全性に関する製造販売後調査を実施することが承認要件とされ、要指導医薬品の指定時期は未定。タケプロン、パリエットといったブロックバスターがようやくOTC化される。

タケプロンは医療用医薬品「タケプロンOD錠15」を要指導・一般用医薬品に転用する。同有効成分を含有する一般薬は8カ国で承認・販売されている。
「パリエットS、同10」は「パリエット錠10mg」を転用するもので同有効成分を含有する一般薬は英国・豪州などで承認されている。「オメプラールS、サトプラール」は「オメプラール錠10」を転用するもので、同有効成分を含有する一般薬は世界30カ国で承認・販売されている。
効能・効果として「胃痛、胸やけ、もたれ、むかつき」との案を提示したが、「むかつき」については委員から「むかつきを抑えるデータが存在しているのか整理が必要」とされ、今後検討する。長期連用リスクについてもチェックシートで管理する。

一方、アリナミン製薬の「ロゼレムS」(ラメルテオン)も了承。「ロゼレム錠8mg」を転用するもので同有効成分のOTC化は世界初。効能・効果は一時的な不眠で寝付きが悪い症状の緩和で、医療用の後発品も22年6月に収載されたばかり。
ゼリア新薬、シオノギヘルスケアの「マイフェミン、ミグリステンS」(ジメトチアジンメシル酸塩)は「ミグリステン錠20」を転用するもので、同有効成分を含有する一般薬は世界初。
効能・効果は「片頭痛・緊張型頭痛における頭痛発作の発症抑制・症状緩和」。以前に医師の診断・治療を受けた人に限定する。

2024.12.23