会員増には「組織改革必要」‐入会金100万円の地域薬も/日本薬剤師会調査委員会

 日本薬剤師会は3日、会員数減少対策として設置した「薬剤師会組織のあり方等に関する特別調査委員会」の調査報告書をまとめ、会員向けに周知した。日薬、都道府県薬剤師会、地域薬剤師会の3層構造について検討した結果、「3層構造を維持し、入会希望者は三つの組織全てに入会することを原則とすべき」との結論を示した。一方である地域薬では薬局の入会で100万円の入会金を求めるなど入会金・会費の格差が大きい実態も判明。入会を希望する薬剤師や非会員の薬局開設者が自由に入会できるようハードルをできる限り下げる必要性も提言した。

 薬剤師数が約33万人に拡大する中、日薬の会員数は2025年度に9万9049人と10万人を割り込み、組織率は約35%にとどまる。医師会(51.4%)、歯科医師会(61.3%)と比べても低い水準だ。

 3層全てで会員数の減少や高齢化が進み、存続が困難な地域薬剤師会もある。非会員が入会しない理由で最も多いのは「会費が高い」で、日薬・都道府県薬・地域薬それぞれに会費を支払う負担が指摘されている。こうした状況を踏まえ、委員会は3層構造の是非を検討した。

 その結果、医師会や歯科医師会と同様に3層構造を維持すべきと判断。三つの組織を選択制とした神奈川県薬剤師会で会員数減少が見られることを挙げ、「地域・都道府県・国の三つのレベルでの活動が不可欠」と強調した。

 一方、横浜市などでは日薬、都道府県薬、市薬、区薬の4層構造となっており、会費負担や情報伝達の複雑化が課題と指摘。課題に応じた対応を検討するよう促した。また、平成の大合併後も再編されていない地域薬があるとして、人口減少下では都道府県薬主導による合併・再編も一案とした。

 年会費は、都道府県薬で薬局管理者を対象としたA会費が最高1万2000~12万円、勤務薬剤師を対象としたB会費が2000~5万8000円。地域薬ではA会費が0~7万6000円、B会費が0~4万5000円と格差が大きい。入会金も県薬で最高35万円、地域薬では100万円を求める例があった。委員会は「会費や手続きなど入会のハードルをできる限り下げるべきだ」と求めた。

 新卒者の入会率も低迷している。23年度に薬局勤務となった新卒4502人のうち、入会者は442人(9.8%)にとどまった。20代の入会率は15.3%で、全年齢層で最も低い。

 日薬は来年度から新卒者初年度会費無料キャンペーンを実施するが、少なくとも5年間継続し、効果検証後に拡充を検討すべきとした。学生会員617人についても、卒後の継続状況を分析する必要性を指摘した。

2026.02.18