自民党と日本維新の会は4日の社会保障制度改革に関する与党協議体会議で、OTC類似薬を含めた薬剤自己負担に関する制度設計として、OTC類似薬の保険給付外と保険外併用療養の2パターンとする方向性を確認した。対象とする医薬品の範囲は「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」や「OTCと同一成分のある医療用医薬品」など4案とし、特別の料金を患者に求める場合は、定額ではなく「定率」として、残りのパターンや案に関する議論を継続することになった。
■与党協議体会議
OTC類似薬を含めた薬剤自己負担に関する制度設計のイメージとしては、薬価削除、保険給付外、保険外併用療養の3パターンが提示されていたが、両党は薬価削除以外の2パターンについて検討することで意見が一致した。
保険給付外については、調剤薬局で医療用医薬品を全額自己負担とすることを原則としつつ、「要配慮者」に関しては3割負担とする。
保険外併用療養の場合は、調剤薬局で医療用医薬品を3割負担に「特別の料金」を上乗せした金額を患者が支払う。特別の料金の対象・水準は柔軟に設定するとした。要配慮者は保険給付外の場合と同様、3割負担にとどめる。
自民党の田村憲久衆議院議員は会合後、「自民党はどちらかというと、保険外併用療養」との考えを示した。
対象となる医薬品の範囲としては、▽外来薬剤全て▽処方箋医薬品以外の医療用医薬品▽OTC医薬品の対応する症状に適応がある医療用医薬品▽OTCと同一成分のある医療用医薬品▽成分・最大用量・剤形が同一のOTC薬のある医療用医薬品――の5案が示されたが、「外来薬剤全て」以外の4案を軸に検討を進めることとした。
特別の料金を設定する場合、処方1回につき一定額を支払う「定額」と一定割合を負担する「定率」のどちらとするかについては、定率とすることで意見が一致した。
一方、維新がこの日の会合で示したOTC類似薬の保険適用見直しの具体案では、1兆円の医療費削減に向け、薬剤の対象範囲は処方箋医薬品以外の医療用医薬品(約7000品目)とし、患者は薬剤費を全額負担するという内容を盛り込んだ。処方箋に基づき、患者は調剤薬局でOTC類似薬を購入し、価格は自由価格としつつ、難病・癌など指定された対象疾患患者は例外として、保険適用が継続されるとした。
また、リフィル処方箋と長期処方の対象疾患を定め、対象疾患では原則としてリフィル処方箋または長期処方を義務化すべきと提言した。医師の判断でリフィル・長期処方を不可とできるのは、医療上の必要性があると認められる場合に限定する。
維新は同日、与党協議体会合に先駆け、2026年度予算編成に向けた申し入れを高市早苗首相に行い、内容を「社会保険料を下げる改革の推進」としてまとめ提出している。
OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しについては、1兆円の医療給付削減を念頭に置きつつ、まずは総額で数千億円規模の削減につなげるよう必要な制度整備を行うと共に、来年度から実施するよう求めている。