薬剤師の転職回数は不利になる?転職を成功させるポイント

薬剤師の転職回数は不利になる?転職を成功させるポイント

薬剤師の転職回数は不利になる?転職を成功させるポイント

いまの職場に不満があって転職を目指すとき、過去の転職歴に不安を感じてあきらめてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。薬剤師は比較的転職しやすい業種といわれているものの、実際のところはどうなのか気になりますよね。

今回は、薬剤師の転職において、転職回数がどの程度影響するのか紹介します。あわせて、転職を成功させるポイントも解説しているので、ぜひチェックしてください。

薬剤師の転職回数が不利になりにくい理由

転職回数は面接などでも必ず聞かれる項目のひとつで、転職回数が多いと採用時に不利に働くこともあります。その一方で、転職による幅広い経験を強みに採用される方もいます。

薬剤師の採用では転職回数がどのような影響を与えるのか、実際のところをみていきましょう。

薬剤師の平均転職回数は2~3回

実は、薬剤師として働く方の多くは、転職の経験があります。エムスリーキャリア株式会社が行ったアンケート調査によると、薬剤師の平均転職回数は2~3回で、年齢が高いほど転職回数が多いことがわかっています。

・20~30代の薬剤師の平均転職回数は1.7回
・40代の薬剤師の平均転職回数は2.8回
・50代の薬剤師の平均転職回数は3.1回
・60代の薬剤師の平均転職回数は3.3回

出典:「薬剤師の転職動向アンケート」(エムスリーキャリア株式会社)

医療・福祉の平均離職率は8.6%(令和3年時点)

続いて、薬剤師が働く職場の離職率を見ていきましょう。

厚生労働省が公表している「令和3年上半期雇用動向調査結果の概況」によると、薬剤師が含まれる医療・福祉の平均離職率は、8.6%という結果が出ています。ほかの業種と比較しても、全産業のうち5位と決して低くなく、医療・福祉系の仕事の雇用は安定しています。

これらの結果からわかるとおり、薬剤師の仕事は安定しており、転職は珍しくありません。薬剤師は転職回数が平均的な数であれば採用時に不利になるとは限らず、継続して働きやすい業種だといえるでしょう。

出典:「令和3年上半期雇用動向調査結果の概況」(厚生労働省)

ただし、転職先によって転職回数の許容範囲は異なる

転職経験があっても不利になりにくいとはいえ、安易に転職を繰り返すのは考えものです。募集している職場によって転職回数を重視するケースがあり、考え方はさまざまです。

ここからは就業候補ごとに、薬剤師の転職回数の許容範囲を見ていきましょう。

調剤薬局・ドラッグストア

調剤薬局やドラッグストアは店舗数が多く、正社員、パート、アルバイトとも人手が不足しています。そのため、転職回数はあまり採用で不利になりません。

よほど気になる部分がない限り、3~4回程度転職を繰り返していても採用される可能性が高い職場です。とはいえ5回以上転職を繰り返していると、採用面接のときにより詳細な転職理由が問われるため、きちんと説明できるようにしておきましょう。

病院

病院は、規模や種類によって転職回数の考え方が異なります。

基本的に、100~300床程度の中規模病院や慢性期の病院は求職者に人気がなく、人手不足が続いています。採用では薬剤師としての専門知識やスキル、実務経験、実績を重視するため、転職回数が2~3回程度あっても、あまり不利になりにくいといえるでしょう。

一方で、規模の大きい病院や急性期病院は求人に対する応募者が多く、競争率が激しいため、転職回数が多いと不利になりやすい傾向があります。

製薬会社

製薬会社の場合、中途よりも新卒採用に重点を置いている傾向にあります。また、薬剤師以外も採用しているため競争率が高く、転職回数が多いと不利になるといえるでしょう。転職経験があっても1回程度であれば、チャレンジする価値はあります。

とはいえ、製薬会社の求人は専門性を重視しており、異業種からの転職を求めてない場合が多いです。募集職種での実務経験が必須となるケースが多いので、採用条件をよくチェックしてから応募しましょう。

転職回数が不利にならない転職理由って?

転職市場であっても、企業が採用したいのは長期的に働いてくれる優秀な人材です。転職を繰り返していると、「またすぐに辞めてしまうのではないか」、「本人になんらかの問題があって長続きしないのでは」など不安をもたれてしまうので、しっかり面接対策をしましょう。

ここからは、転職回数が多くても悪い印象を与えにくい理由を解説します。

会社側の業績悪化による影響

勤めていた職場の業績悪化や閉店、リストラ、雇用条件の変更による退職は、比較的理解されやすい転職理由です。勤務経歴が短い場合でも、1回の転職経歴であれば、転職市場であまり不利にはならないでしょう。

病気などの体調不良

病気やケガによって退職した場合も、会社の業績悪化と同様に、転職した理由として納得されやすいです。体調を理由とするやむを得ない転職であれば、転職市場において不利にならないでしょう。もちろん、体調不良から回復して今後の業務に支障が出ないことが前提です。

ライフイベント

ライフイベントによる退職も、転職市場で比較的前向きに受け入れられます。たとえば、産休や育休、配偶者の転勤、親との同居、マイホームの購入による通勤圏内の変更といった理由であれば、転職経歴があってもあまり不利にはなりません。

ただし、3年以内に転職を繰り返している場合は注意が必要です。仕事が長続きしない印象をもたれる可能性が高く、採用時に敬遠されやすい傾向にあります。

スキル・キャリアアップ

薬剤師としての経験やスキルを積んで、さらにスキルアップ・キャリアップを目指したいといった転職理由は、不利になりにくいです。

特に、勤務先に一貫性がある場合は、向上心があると前向きに受け取られるでしょう。平均的な転職回数であれば、問題になりません。

転職回数が多い人が転職を成功させるポイント

いままで勤めていた職場を退職する理由は、それぞれです。転職回数が多いから採用されないと、あきらめる必要はありません。転職回数が多くてもマイナスイメージを与えない工夫をして、自分の強みに変えましょう。

【転職先・求人選び編】条件を決め、情報収集する

転職先を探すときは、できるだけ長く働き続けられそうな職場を選ぶ必要があります。まずは転職先に求める条件を決めましょう。条件にこだわりすぎると行き詰まりやすいため、自分にとっての優先順位を定めて、職場を厳選してください。

条件に合う転職先を探すためには、情報収集と企業研究が欠かせません。

会社の方針やビジョン、年収、勤務地、残業の有無といった情報を事前に調べてみてください。前職の退職理由に職場環境や人間関係をあげる方が多いため、転職先の社風、職場の雰囲気も確認しておくと良いでしょう。

また、公に掲載されていない、非公開求人を候補にいれるのもおすすめです。非公開求人は、大手や業界に特化した転職エージェントから紹介されます。一般的な転職サイトでは見つからない、さまざまな求人がそろっているので、ぜひチェックしてみましょう。

【書類選考編】職歴に一貫性をもたせる

転職先に提出する履歴書と職務経歴書は、嘘偽りなく、正確に書く必要があります。不安だからと転職回数を省略するのはNGです。そのぶん空白期間ができて、採用時に敬遠されてしまいます。

転職回数が多い方は、職歴に一貫性のある理由をもたせるのが成功のポイントです。そのほか、採用担当者に納得してもらえる志望動機をしっかり記載して、意欲をアピールしましょう。

【面接編】経験、スキル、ポテンシャルをアピールする

面接の場では、転職回数の多さを説明するよりも、ポジティブな志望動機や転職理由を伝えるのが成功のポイントです。前職の不満や悪口は控えて、これまでの経験やスキル、自分のポテンシャルの高さを伝えてアピールしましょう。

採用担当者は転職回数よりも、長く働いてもらえるのか、会社に貢献できるのか、会社に馴染めるのかといった点を重視して質問をします。良い印象を与えるには、転職理由の伝え方が大切だと考えてください。

面接の前の自己分析も大切です。薬剤師としての専門知識や経験、業務に取り組む誠実さ、コミュニケーション能力といった自分の強みを掘り起こしましょう。自分が活躍できる人材であることを伝えて、採用につなげてください。

一人での転職活動に不安を感じたら、プロのサポートを受けるのも選択肢のひとつです。転職エージェント「ヤクジョブ」は、薬剤師の求人に特化しており、調剤薬局をはじめ、ドラッグストア、病院、企業と紹介できる求人が豊富です。

企業に関する細かい情報を提供しているため、自分の働き方にあう転職先を見つけやすくなっています。コーディネーターが求職者に対し、丁寧なヒアリングで一人ひとりの希望を把握し、ニーズに合う企業を紹介いたします。

転職先にお悩みなら、どうぞお気軽に「ヤクジョブ」へご相談ください。

まとめ

国家資格を必要とする薬剤師の仕事は求人需要が高く、転職が受け入れられやすい職場です。とはいえ、勤務先や回数によっては、転職が不利になる可能性は否定できません。

転職回数の多さに悩んだときは、プロのサポートも活用しましょう。効率良く自分にあう職場を探して、スムーズな転職を目指してください。

 

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