
08.07.18
【薬剤師関連ニュース】07年度概算医療費を公表−調剤報酬額、 5兆円を突破 厚生労働省保険局 (薬事日報 2008年7月18日)
【前年度比で9%増加−医療費全体の15・5%占める】
厚生労働省保険局は2007年度に医療保険と公費から支払われた医療費(概算医療費)を公表した。16日に省内で開かれた中央社会保険医療協議会の総会に報告したもの。それによると、07年度の概算医療費は33・4兆円で、前年度より約1兆円(3・1%)増加した。このうち調剤医療費は前年度より8・9%(0・5兆円)伸びて5・2兆円と5兆円を突破、概算医療費に占める割合も0・9ポイント増の15・5%となった。07年度は診療(調剤)報酬改定がなかったため、医療費全体、調剤医療費共に伸び率が大きくなった上に、調剤医療費は院外処方の普及が後押しした。 概算医療費は、社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会での審査分を集計(公費医療含む)したもので、統計情報部がまとめる「国民医療費」の98%をカバーする。
07年度の概算医療費は、診療報酬改定がなかった05年度と同程度の3・1%増で、厚労省は3〜4%といわれる自然増の範囲内と分析している。増加した大きな要因としては、70歳以上の高齢者の医療費増が75%を占めたことが挙げられている。
概算医療費33・4兆円の内訳は、70歳未満の患者(現役)が17・4兆円(1・2%増)、高齢者が14・5兆円(5・4%増)である。1人当たり医療費は現役が16・1万円に対し高齢者は75・7万円と、約5倍の開きがあるのは従来と同様だった。 一方、診療種類別に見ると、医科、歯科は全体の平均以下の伸び率だったのに対し、薬局での調剤医療費は9%近い伸びを示した。具体的には医科入院13・4兆円(2・8%増)、医科入院外12・4兆円(1・8%増)、歯科2・5兆円(0・2%減)に対し、調剤は5・2兆円(8・9%増)となった。 受診延べ日数の伸びは全体では0・9%減で、医科、歯科とも1%前後減少したのに対し、調剤は2・6%増。1日当たり医療費の伸びは全体で4・1%増、医科入院が3・6%増、医科入院外2・7%増、歯科1・2%増に対し、調剤は6・1%増だった。
【調剤医療費、初の電算レセ動向を公表−「処方せん1枚」約6%増】 また厚労省はこの日の中医協総会に、電算処理したレセプトをもとにした2007年度調剤医療費の動向を初めてまとめ報告した。調剤医療費の内訳が、より細かく分析できるもので、処方せん1枚当たりの医療費は前年度より5・8%増で、薬剤料が押し上げていたことが分かった。薬剤料の伸びの背景には、投薬日数、1日当たり薬剤料の伸びが影響していた。また薬剤料に最も影響を与えていたのは血圧降下剤を中心とする循環器官用薬だった。 保険局によると、集計した電算処理分は、調剤医療費全体のうち約5兆円、処方せん枚数にして約7億枚の約8割を占める。 処方せん1枚当たりの調剤医療費は、前年度より5・8%増の7322円。内訳は、技術料が1・2%増の1924円(構成割合26・3%)、薬剤料が7・5%増の5387円(73・6%)などで、薬剤料が伸びに強く影響していた。 薬剤料の8割を占める内服薬の伸びは7・7%。その伸びを分析したところ、延べ種類数の伸びは1・1%増(2・83種類)にとどまったのに対し、投薬日数は3・5%増(17・9日)、1日当たり薬剤料は2・9%増(90円)と、投薬日数と1日当たり薬剤料の伸びが影響していたことが分かった。 どのような薬剤が薬剤料の伸びに影響したかを、内服薬の処方せん1枚当たりの薬剤料から見たところ、最も高いのが循環器官用薬の1360円で、前年度より7・9%伸びていた。薬剤の内訳を見ると、血圧降下剤だけが二桁の伸びで10・9%増、次いで8・9%増の高脂血症用剤だった。
また、内服薬のうちビタミン剤の43・4%で後発品が処方されており、次いで呼吸器官用薬の13・2%だった。
(薬事日報 2008年7月18日)
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