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08.06.13

【薬剤師関連ニュース】社保予算、「削減」を堅持−民間議員が後発品「40%」提案、
厚労相は実現可能性に疑問符 政府経済財政諮問会議
(薬事日報 2008年6月13日)

 政府の経済財政諮問会議が10日開かれ、経済財政の重要施策を示す「骨太の方針2008」で、焦点の社会保障関係予算の歳出削減方針を堅持する方向が強まった。ただ、国民の不安がある医療分野では、予算手当が必要な部分があることに配慮。その財源は、政府全体の歳出削減により捻出し、削減してもなお財源が確保できない場合は、新たな負担策も併せて検討する方針が示された。民間議員は、社会保障予算の削減策として、後発品使用促進の政府目標を、2011年度シェア40%に引き上げることなどを提案したが、舛添要一厚生労働相が反論し、削減メニューは引き続き検討することとなった。 
 
 この日の会議は、救急医療や産科などでの医師不足など、医療分野で緊急に対応すべき課題が浮上し、歳出増への圧力が高まっている社会保障関係予算について、骨太08でどう扱うか議論した。 
 
 福田康夫首相は、歳出削減は「社会保障も聖域ではない」と述べ、政府の歳出削減方針の根拠となっている“骨太06”に則り、制度の非効率削減を徹底するよう指示。一方で医師不足、介護労働力の不足の問題が顕在化し、「この新たな課題に対応して国民の不安を解消することも重要」との認識も表明。その対策で必要となる歳出については「歳出規律を緩めることなく、まず他の削減で対応する」と述べ、骨太08の方針が固まった。 
 
 この日、民間議員は、社会保障分野には緊急に対策を打つべき課題があるとしつつも、なおも削減の余地があることを示し、歳出増圧力を牽制した。 


 具体策の一つとして、後発品の使用が日本は「非常に低い」とし、後発品使用促進の政府目標を、11年度にシェア40%(現行12年度30%以上)に引き上げることを提案。年当たり700億円程度(国費ベース)の削減が可能と推計した。 
 
 そのほか、▽検査入院の入院期間を半分以下にするなどの「検査等の適正化」(年200〜300億円程度の削減)▽開業医の再診料の見直し(10年度改定)▽雇用保険への国庫負担の大幅縮減(現行負担=1600億円)――などを削減メニューとして示した。 
 
 それに対し舛添厚労相は、医薬品市場の構造から、30%でも相当の医薬品が後発品に置き換わると説明、40%という目標の実現可能性に疑問を呈した。3割強という長期収載品シェアを念頭に置いた発言とみられる。 
 
 また、雇用保険の国庫負担の縮減については、民間議員が「雇用保険に国が支出するのは筋が通らない」と、補助なしで運用できる保険料率の設定を求めたのに対し舛添厚労相は、「雇用保険への国家の役割をどう考えるのかは、まさに哲学の問題」とし、国民会議でもしっかり議論すべき課題で「ここでバッサリ切るといろいろな余波がある」と述べた。 
 
 諮問会議が、医療崩壊などで予算の手当てが必要な分野の財源は、「財源確保の原則」により手当てできる可能性を示したことで、実質的に2200億円のマイナスシーリングが緩和されるとの見方もできるが、厚労省幹部は「楽観はしていない」と話した。 
 
 また諮問会議では、新しい経済成長戦略をまとめた。再生医療などバイオ、医療関連技術の強化、健康・医療産業をリーディング産業として育成するなどを柱とした「革新的技術戦略」が盛り込まれた。 
 
 この戦略を実施するため、拠点研究機関と企業との連携、研究資金を扱いやすくするなどの優遇措置を設ける「革新的技術特区」(スーパー特区)の活用、予算の特別枠「革新的技術推進費」を創設し、最先端の再生医療、医薬品・医療機器の開発を後押しする。 
 


【新成長戦略まとめる−「医療」分野が柱に】 
 
 また、医療機器の国内導入の遅れ(デバイス・ラグ)の解消に向け、「医療機器の審査迅速化アクションプログラム」を、今秋に策定するとした。 
 
 このほか、医薬品・医療機器産業の国際競争力強化にも引き続き取り組む。 


 経済成長戦略は、政府の経済財政の基本方針「骨太の方針2008」に盛り込まれる。 
 


(薬事日報 2008年6月13日)


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