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ニュース詳細



08.05.09

【薬剤師関連ニュース】黒川審議官が方針示す「新販売体制、
早めに関係法令を整備」薬事日報社 (薬事日報 2008年5月9日)

 厚生労働省の黒川達夫大臣官房審議官(医薬担当)は、本紙の取材に応じ、薬事行政の当面の焦点である新販売制度について、体制整備の検討会を今月中に終え「その報告をもとに、来年の施行に向けて周知を図れるよう、できる限り早めに関係法令の整備を行いたい」と述べた。薬剤師か登録販売者か、いずれの専門家が就くべきかで議論されている店舗管理者については「報告を踏まえて」と、明言しなかった。一方、承認審査体制の見直しでは、審査官に臨床医を確保することは「重要な課題」との認識を示し、今後も取り組みを進めるとした。4月に開催された東アジアレギュラトリーシンポジウム、日中韓局長級会合の意義については「日中韓の協力関係の基礎が構築できた」とし、関係を強化していく姿勢を示した。 
 
 新販売制度やドラッグラグ対策、安全対策などの薬事行政が直面し、関心の高い諸課題について4月末現在の段階で黒川審議官に聞いた。 
 
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【一般への周知徹底も図る】 
 
 業界の関心が高く、医薬食品局の最重要課題となっている新販売制度は、2009年度の完全施行に向け、「医薬品の販売等に係る体制及び環境整備に関する検討会」で具体策が審議されている。当初4月中にまとめる予定だったが、店舗管理者をめぐり様々な意見が出るなどし、5月にズレ込んでいる。 
 
 黒川氏は、「5月中には検討が終わると思われる」との見通しを示し、報告をもとに関係法令の整備を急ぐとした。店舗管理者の要件に関し検討会では、薬剤師にすべきとの声が多いものの、黒川氏は判断を示さなかった。 
 
 リスク区分の製品への表示などは先行して内容を固めているが、「施行時に返品等のトラブルが生じないよう関係業界と連携を図りたい」とした。また、第1類薬は消費者が直接手に取れないように陳列するほか、薬剤師の説明も必要で、一般薬の売り方や買い方が大きく変わる。黒川氏は混乱も考えられるため、「できる限り啓発等に努めたい。法施行前から対応できる部分は早めに対応してもらう」と述べ、都道府県などと協力し、万全を期す考えを示した。 
 
 ITを活用した販売についても活発な議論があり、「どのような仕組みが適切か、報告があると考えている」との見方を示したが、行政としてどう対応するかは明らかにしなかった。この問題について現状では別途議論することは考えてないという。 
 


【審査体制、臨床医確保を引き続き推進】 
 
 一方、ドラッグラグ対策、承認審査のスピードアップ策では、「革新的医薬品創出の5カ年戦略」などこれまで打ち出した施策を、今後も「着実に実施することが重要」だとした。審査官の増員も計画通り進める中で、「臨床医確保は重要な課題」との認識を示し、全国医学部長会議、医学会、大学などへの働きかけを引き続き行うほか、職場環境、キャリア形成、採用形態などを検討したいとの意向を示した。 
 
 薬害問題で焦点となっている安全対策だが、承認審査体制の見直しに比べ体制強化がおろそかになっているとの指摘もあることに対し「承認審査体制の強化に合せて、バランスを考慮しながら安全対策部門の強化も図ってきた」と説明。薬害再発防止に向けた医薬品行政の見直しの中で、「さらなる充実・強化も図っていきたい」と述べた。自民党が、薬事行政を厚労省から独立させるという提言を行っていることについてはコメントしなかった。 
 
 手数料を元にサービスを提供する医薬品医療機器総合機構(PMDA)と、行政機関である厚労省医薬食品局が、性格の異なる組織になっていないかとの指摘に対しては、「国民の保健衛生の向上を担う厚労省とPMDAが一体となって業務を行うことは論を待たない。それはPMDAの審査にかかる予算が、手数料で構築されているか否かに関わるものではない」と反論した。 


 一連のヘパリン問題を受けた課題としては、[1]規制当局間の国際的な情報共有・協力の重要性[2]製造や流通がグローバル化する中での製造管理の重要性[3]原料調達先を複数確保するなど事前の準備の大切さ――を挙げた。 


 そのほか薬学教育が6年制となったことを受け、薬学研究者の養成機能が弱まったとの指摘が出ていることに対し、化学物質だけでなく臨床を含め生命との関わりを知り、医療に貢献する人材の育成が6年制の狙いだったとし、そういう薬科大学・薬学部の特色を踏まえた議論が必要だと、やんわり反論した。 
 


(薬事日報 2008年5月9日)


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