
08.04.11
【薬剤師関連ニュース】日中韓、14日に初の局長級会合−ドラッグラグの 解消に向け始動 (薬事日報 2008年4月11日)
【治験データ相互利用を検討】
日本、中国、韓国の医薬品規制当局は、治験データの相互利用に向けた研究を行うことになり、そのための第1回局長級会合を14日に東京で開く。既に日本は民族的要因に焦点を当てた薬力学や薬物動態、有害事象などのデータを収集し国内での検討を進めているが、今回の会合を機に3国による研究へと移行し、研究を加速させる。欧米より新薬の承認が遅いというドラッグラグが問題視される中、日本だけでなく東アジアという枠組みの中で、より多くの治験データを早く獲得することができるようにし、より早い開発、承認に結びつけたい考えだ。 局長級会合の開催は、厚生労働省医薬食品局の中垣俊郎審査管理課長が9日に行った講演で明らかにした。日本の研究や今回の会合の成果は、14、15の両日に都内で医薬品規制当局担当者などが参加して開かれる「東アジアレギュラトリーシンポジウム」で報告される予定という。 ドラッグラグ解消策として以前から、海外治験データの活用がいわれていたが、欧米人と日本人との間では用法・用量や、副作用の発現頻度などで民族差があるといわれ、海外データの利用に当たり日本人でも同等かを確認する「ブリッジング戦略」がとられてきた。しかし、同戦略は海外で治験が先行していることが前提であり、開発・承認が遅れがちになる。 そこで日本に近く、臨床開発が活発化している中国、韓国とは民族差が比較的小さく、データの相互利用が可能ではないかと考えたもの。 しかし、明確な証拠がないことから昨年4月、日中韓3国による保健大臣会合の席上で、日本側が東アジア地域の治験データ相互利用に対し協力を呼びかけ、合意していた。 中垣課長によると、欧米と日本との間で民族差があるケースについて、中韓と日本との間で薬力学、薬物動態に影響があるのかを調べる。そのため14日に韓国の規制当局であるKFDA、中国のSFDAの局長級と共に、第1回会合を行い、治験データの相互利用について議論を開始する。 厚労省医薬食品局は、2008年度予算で、中国や韓国の治験データの民族差の程度、日本の承認審査で受け入れが可能かを科学的に検証するため、新たに「日中韓治験調査対策費」として3300万円を計上していた。 そのほか中垣課長は、海外での原薬への異物混入問題を挙げ、品質についても中韓と情報交換を強化したいとしている。
(薬事日報 2008年4月11日)
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