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07.12.26

【薬剤師関連ニュース】タミフル非服用者と異常行動に有意差なし
−ロシュと調査 中外製薬 (薬事日報 2007年12月26日)

 中外製薬は20日、ロシュと実施したインフルエンザ患者と精神神経症状に関する調査結果を発表した。インフルエンザ治療薬「タミフル」の服用後に転落死が発生するなど、異常行動との因果関係に注目が集まっていたが、調査結果は「インフルエンザが精神神経症状を引き起こすことがあり、タミフルの服用患者では非服用患者と比較して、精神神経症状リスクの増加は認められていない」と結論づけている。 



【インフルエンザ罹患者で精神症状リスクが2倍に】 
 
 ロシュが実施した小児対象の臨床試験では、タミフル群はプラセボ群に対し、精神神経症状の増加を示さなかった。タミフルを服用したインフルエンザ患者と非服用患者を解析した結果でも、精神神経症状の増加は見られなかった。 
 
 また、300万人を超える罹患患者の医療記録に関する英国医療データベースを用い、インフルエンザ患者を分析したところ、一般患者に比べてインフルエンザ患者では、約2倍の精神神経症状が見られることが判明した。 
 
 ロシュでタミフルライフサイクルリーダーを務めるデビッド・レディ氏は、タミフルのみならず、インフルエンザ治療薬「リレンザ」服用患者でも異常行動などが見られたことを指摘。「インフルエンザそのものが異常行動に影響しているのではないか」との見解を示した。 
 
 ただ、タミフルと異常行動との因果関係は否定されていないことから、さらに精神神経症状の薬理学的メカニズムが検討されたが、インフルエンザ患者における中枢神経系への薬物移行性は低かった。 
 
 一方、中外製薬医薬品安全性ユニット長の横山俊二氏は、タミフルの国内市販後安全性情報の分析結果を報告した。異常行動の報告例は、未成年の男性が80%以上を占め、また、異常行動のほとんどはインフルエンザ発症当日から2日後までに発現しており、タミフル服用回数別に見ても、発現時期は1回後が54%、2回後が29%との結果が得られた。 
 
 これらの分析結果を踏まえ、横山氏は「タミフルと異常行動との科学的な関連は明らかではなく、その因果関係は完全には否定できない」とした上で、「タミフルを服用しない場合でも異常行動の報告があり、インフルエンザ自体によっても精神神経症状が発現する可能性がある」とした。 
 
 11月27日に開かれた米国FDA小児諮問委員会でも、「未だ不明な点はあるものの、薬剤または薬剤とインフルエンザの相互作用というよりは、インフルエンザ自体に起因する可能性が考えられる」との見解が示されている。 
 
 こうした知見を踏まえ、中外製薬は、異常行動に対する安全対策として、インフルエンザ罹患時にはタミフルを服用しない場合も異常行動の発現に留意すること、未成年者とインフルエンザ発症から2日間は特に注意が必要としている。 
 


(薬事日報 2007年12月26日)


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