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  • 2010.03.15
    【薬剤師関連ニュース】◆治験活性化、方向性を再確認‐第21回製薬協政策セミナーを開催◆日本製薬工業協会◆(薬事日報 2010年3月15日)
一般人含め関係者が努力を
 
 日本製薬工業協会は11日、都内で第21回製薬協政策セミナー「わが国の創薬基盤を考える―治験・臨床研究の活性化に向けて」を開催した。セミナーでは、「新たな治験活性化5カ年計画の中間見直し検討会」座長を務めた国立病院機構大阪医療センター院長の楠木英雄氏が基調講演を行い、「中間見直しでは、治験と臨床研究の必要性、方向性を改めて認識したことが大きなポイントだ」と強調し、日本の治験と臨床研究を加速させるためにも、患者・被験者を含めた関係者全員の意気高揚を図っていくことが不可欠だと訴えた。 
 
 冒頭、製薬協の庄田隆会長があいさつし、「創薬の基盤強化は将来、日本の医療、健康の充実に向けた重要な課題であり、中でも治験・臨床研究の活性化は、最も重要な課題の一つ」との認識を示した。 
 
 楠木氏は、日本の芳しくない治験の現状、新5カ年計画の概要と見直し作業の経緯を報告した上で、再確認した必要性と方向性について、▽達成されるべき最終的な目標は、世界の最新かつ質の高い医療が、日本で患者に提供される体制の実現▽医薬品・医療機器の治験・臨床研究の国内実施体制の確保と強化は、日本の産業の国際競争力の基礎となる日本初のイノベーション創出▽これにより得られたエビデンスの世界への発信に必須――の3項目を掲げた。 
 
 また、今後、取り組みを加速・強化すべき課題として、ネットワーク形成による症例集積性の向上、基礎研究に比べて弱いと指摘されている臨床研究を強化するための研究者育成、情報公開を挙げると共に、残された課題には国際共同治験、アジアンスタディへの積極参加(グローバル対応)のほか、これからはトランスレーショナル・リサーチが重要になるとした。 
 
 また、「基礎研究から臨床研究へ突入する際の壁を突破するには、POCを担える研究者・医師を多く育成しなければならない。これが機能しないと、有用なシーズを見極められないと同時に、ムダな臨床試験を続けてしまうことにもなる」と説明した。 
 
 最後に、「被験者が治験を正しく理解し、納得した上で参加してもらうことが大切で、治験への参加は将来につながる大きな意義を持つ、社会的な活動であることをもっと積極的に啓発すべきだ」と訴えた。  
 

アジア治験活用が重要
 
 セミナーではそのほか、浜松医科大学医学部臨床薬理学・臨床薬理内科学の渡邉裕司教授、厚生労働省医政局研究開発振興課治験推進室の佐藤岳幸室長、NPOささえあい医療人権センターCOMLの辻本好子理事長、武田薬品医薬開発本部日本開発センターの中岡一郎所長が登壇し、医療、行政、患者、メーカーそれぞれの立場からの課題を示して意見を述べた。 
 
 渡邉氏は、「国際共同治験への積極的参加は、ゲフィチニブなど日本人に効果のある薬物を見逃さないため、標準的治療を世界と同じタイミングで日本人に届けるため(ドラッグラグ解消)に必要である」「治験活性化は、新薬開発力の向上と日本で治験を実施するメリット(質の高い実施体制、整備されている高度医療設備、良好なアクセス、市販後調査の強み等)を確保して、世界に向けて発信することが大事だ」と、衰退している日本の治験活性化に向けてアドバイスした。 
 
 中岡氏は、優れた薬剤を早期に開発し、ドラッグラグを解消するためには、開発初期段階からブリッジング戦略、国際共同治験、アジア治験を前提にした効率的かつフレキシブルな、総合開発計画策定がポイントになるとした。特に、日本が医薬品開発をリードするためには、日本主導のアジア治験を最大活用することがキーだと指摘して「アジア治験の積極的活用は有用であり、日本での最速承認も夢ではない。そのためには産官学の連携が極めて重要だ」と強調した。

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