ヤクジョブからのお知らせ
面接で採用側から「なぜ薬剤師になったのか」と言う質問が出てくることがあります。
「どんな薬剤師になりたいか」と言う質問を受けることもあります。
薬剤師としての仕事に対する考え方を確認するような質問です。
また「コミュニケーション能力」の高い方を求めていると言う話も良く聞かれるかと思います。
面接での会話や質疑応答で判断するのが一般的かと思いますが、
これまでの経験からアピールできることがあれば非常に望ましいと思います。
薬剤師Yさんの場合。
なぜ薬剤師になったのですか、という問いに「小さい頃、白衣を着て仕事する薬剤師が
格好良く思えたんです」と答えました。
幼い頃や多感な頃のイメージというのは、どうやら一生を左右する力があるようです。
Yさんは子供の頃に描いた薬剤師の理想像に向かって仕事に取り組んでいる話をします。
特にYさんは、患者さんへの服薬指導が大事だと考えています。
患者さんが自分の話をしっかりと聞いてくれてお薬を適正に服薬してくれる、
そんな服薬指導が出来る薬剤師になりたいと考えています。
そのためには当然コミュニケーション能力が求められています。
知識やスキルを最大限に活かすためにもコミュニケーションは大事なツールです。
Yさんは自分では服薬指導にはある程度自信を持っていました。
しかしそんなYさんにも、明らかに説明がうまく伝わらない患者さんがいます。
Yさんは「患者さんへのお薬の説明はどうやったらよりうまく伝えられるだろう」と考えました。
薬についての知識や理解を深めるだけではなく、もっともっと相手のことも考えなければ
いけないのではないか。
Yさんは患者さんの顔色をしっかりと見て色々と考えます。
患者さんはしっかりと説明に耳を傾けてくれています。
ですが、投薬に時間の掛かる患者さんの中には立っていると疲れる人もいるだろう。
また、立ったままという姿勢だと薬を受け取ってすぐに帰ろうと考えてしまうのではないか。
そこで、Yさんは「投薬カウンターに椅子をおきませんか?」と提案したのでした。
薬局ではYさんの提案を理解し、投薬カウンターに椅子を置くことにしました。
この提案がすぐに受け入れられたのも日頃のYさんの姿勢が評価されてのことだと思います。
椅子を置いただけでしたが、いつもと違う顔つきで説明を聞いてくれる患者さんがいます。
そして「説明が丁寧だから分かりやすかった」と言われるようになったのです。
特に服薬指導に時間のかかる患者さんには椅子を置いた効果は絶大でした。
しっかりと説明を聞く姿勢が出来たため、簡潔な伝え方でもより的確に伝わったのです。
スキルを上げようとする心構えは、どんな仕事でも必要です。
また、完璧なスキルを身につけても、対応する相手の状況によっては変化も必要です。
ただ単に患者さんと話をするだけではコミュニケーションとは言えないのかも知れません。
Yさんの「患者さんの顔を見る」という姿勢は、コミュニケーションのひとつだと思います。
また椅子を置くと言う具体的な改善の話があったのもアピールとなり面接は良い結果となりました。
皆さんも面接で「自分はこんな考えを持って仕事に取り組んでいた」と話ができるよう、
それぞれの経験からこれまでのご自身のお仕事を振り返っていただきたいと思います。
転職のご相談の際には、皆さんからそんなお話が聞けるのも楽しみにしています。